「BASE の データ画面 は見てるんですが、どのチャネルから来た客がいちばん売れてるのか分からなくて」。ネットショップを BASE で運営していると、よく出てくる悩みです。
結論:BASE の標準分析は流入元を「検索/直接/SNS・他」の 3 つに丸めていて、しかも流入のデータと売上のデータが別々に表示されます[1]。だから「どのチャネルから来た客が売れているか」というチャネル別の売上効率は、標準のままでは見えません。ここを分けて見るには GA4 と UTM で流入を分解する必要があり、その先が本番です。
本記事では、BASE 標準でチャネル別に見えない理由、GA4 と UTM で分けて見る考え方(設定は入口)、分けた先で見る「チャネル別の訪問あたり売上」、そして毎月そろえて見比べる重さまで、ネットショップ運営者の目線で整理します。
なお、本記事は BASE の標準分析が粗い という前提を扱います。広告そのものの選び方(無料・有料・おまかせ集客の費用比較)は BASE広告完全ガイド:無料集客とおまかせ集客の選び方 を、Shopify で参照元が「(なし)」だらけになる別問題は Shopifyの参照元が(なし)だらけ|直した先で売上を見る を参照してください。※Shopify の参照元の話は BASE とは別記事です。
まとめ解説動画
この記事のまとめ#
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BASE標準は流入元を3つに丸める
流入元は「検索/直接/SNS・他」までしか分けられず、しかも流入のデータと売上のデータは別表示。どのチャネルから来た客が売れたかは結べない[1]
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分けて見るにはGA4+UTMが要る
流入に UTM で印をつけ、GA4 で媒体・施策ごとに分解する。ただし設定はあくまで入口で、ここで終わりではない
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本番はチャネル別の売上効率(RPS)
分けた先で「チャネル別の訪問あたり売上」まで見て初めて、売上総額では気づけない効率の逆転が見える
1.BASE標準だとなぜチャネル別に見えないか#
結論:BASE の標準分析は流入元を 3 つに丸め、流入と売上を別々に表示するため、チャネル別の売上効率が出ません。
BASE の管理画面の「データ」では、売上金額・注文数・客単価・閲覧数(PV)など、店の状態を表す数字がひととおり見られます。流入元についても割合は表示されます。ただし公式ヘルプによれば、その分け方は「検索エンジン(Yahoo!/Google など)」「直接流入(ブックマークや URL 直接入力)」「SNS・他」の 3 つだけです[1]。
問題は 2 つあります。1 つは、この 3 分類が粗いこと。たとえば SNS は Instagram も X も「SNS・他」にまとまり、検索も広告と自然検索が混ざります。もう 1 つは、公式ヘルプの案内でも、流入経路のデータと売上のデータが別々の項目として示されている点です[1]。両者を結びつける標準機能は見当たらず、「検索から来た客がいくら買ったか」を、標準のデータ画面だけでは結べません。

そのため、BASE 標準だけで分かるのは「全体でいくら売れたか」「流入元のおおまかな割合」までです。「どのチャネルから来た客が、訪問あたりどれだけ売れたか」というチャネル別の売上効率は、標準では見えにくい、というのが出発点になります。
1.1勘で判断すると外しやすい#
チャネル別に見えないと、つい「SNS からの流入が多いから SNS が効いている」と流入数だけで判断しがちです。ですが流入が多いチャネルと、訪問あたりよく売れるチャネルは一致しません。流入数で勝るチャネルが売上効率では下位、という逆転は珍しくなく、勘で予算を寄せると効率の悪い側に張ってしまいます。集客チャネルの比べ方は ECの集客チャネル比較|流入数でなく売上で選ぶ で整理しています。
2.GA4とUTMで分けて見る(設定は入口)#
結論:チャネル別に分けて見るには、UTM で流入に印をつけ、GA4 で分解します。ただし設定は入口にすぎません。
BASE 標準で足りない部分は、Google アナリティクス(GA4)を連携することで補えます。GA4 を入れると、流入元を媒体・施策ごとに細かく分解でき、ページ別の動きや購入までの流れも追えるようになります[2]。
その分解の精度を上げる印が UTM パラメータです。UTM は、リンクの末尾につける「どの媒体・どの施策から来たか」を示すタグです。たとえばメルマガのリンクと Instagram の投稿リンクにそれぞれ別の UTM をつけておけば、GA4 側で「メルマガ経由」「Instagram 経由」とはっきり分けて集計できます。BASE 標準の「SNS・他」のひとくくりから、媒体ごとの分解へ一歩進む、という考え方です。

ここで大事なのは、設定はあくまで入口だということです。GA4 を連携し UTM をつけるのは、チャネル別に見るための準備にすぎません。ここで終わりにすると、媒体別の流入数までは見えても、その先の「どのチャネルが売上に効いているか」という肝心の判断には届きません。具体的な UTM の付け方は UTMパラメータの正しい使い方 を参照してください(本記事では考え方と方向までにとどめます)。
3.分けた先が本番=チャネル別RPS#
結論:分けて見る本番は、チャネルごとの「訪問あたり売上(RPS)」で売上効率を比べることです。
考え方そのものは簡単です。チャネルごとに「流入 → 訪問 → 購入 → 売上」を一続きで見て、訪問あたりの売上で比べればいい。RPS(訪問あたり売上)は、売上をそのチャネルの訪問数で割った値で、流入の「量」でなく「質」を表す指標です。これで比べると、流入は多くても売上の薄いチャネルと、流入は少なくても濃いチャネルを見分けられます。

上の図はデモデータですが、売上総額がいちばん大きい SNS 広告が、訪問あたり売上(RPS)では最下位になっています。流入数や売上の合計だけを見ていると、この逆転には気づけません。「売れている」と思っていたチャネルが、訪問あたりでは薄かった、という見え方が初めてできるのが、分けた先の本番です。RPS の基本は RPS(訪問あたり売上)の基本|チャネルの質を売上で測る で詳しく説明しています。
ただし、考え方が簡単なのと、それを毎月続けられるかは別の話です。チャネルの分け方をそろえ、bot の訪問を除外し、出どころ不明(Direct に紛れた)流入を本来のチャネルへ振り分け、流入から購入・売上までを名寄せする——この下ごしらえを手作業で毎月そろえ続けるのは、なかなか続きません。GA4 と UTM の設定はあくまで入口で、重いのはこの反復のほうです。
4.よくある質問#
Q. BASE標準のデータだけではチャネル別の売上は本当に見られない?
公式ヘルプでは、BASE の「データ」で流入元(検索/直接/SNS・他)と売上が別々の項目として案内されています[1]。両者を結びつけて見る標準機能は見当たりません。「Web/PAY ID アプリ」別の売上区分はありますが、これは流入チャネル別の売上とは別物です。チャネル別の売上効率を見たい場合は、GA4 や外部ツールの連携が前提になります。
Q. GA4を入れれば全部解決する?
流入を媒体・施策ごとに分解できる点は GA4 で解決します[2]。ただし GA4 を入れただけでは「設定が入口」の状態で、bot の除外、Direct に紛れた流入の振り分け、そしてチャネル別の売上効率(RPS)を同じ基準でそろえて見比べる、という反復作業は残ります。設定と運用は別物だと考えるのが現実的です。
Q. UTMは全部のリンクにつけるべき?
少なくとも自分で管理している流入(メルマガ、SNS 投稿、広告)にはつけることをおすすめします。自然検索や他サイトからのリンクには自分で UTM をつけられません。ですが、自分で印をつけられる流入を分けておくだけでも、「どの施策から来た客が売れたか」の解像度は大きく上がります。
5.チャネル別RPSは設定の先にある#
結論:チャネル別の売上効率は、GA4 と UTM の設定の「先」にあります。設定で見えるのは流入の分解までで、売上効率は別の一手が要ります。
ここまでをまとめると、BASE 標準は流入元を 3 つに丸めて売上と結べず、GA4 と UTM を入れれば媒体別の分解までは進めます。ですが、それは入口です。チャネル別の売上効率を毎月そろえて見比べるには、bot 除去・Direct 振り分け・名寄せという下ごしらえを反復し続ける必要があります。考え方は簡単でも、続けるのが重い——ここが分かれ目です。
RevenueScopeの解決策
RevenueScope は、自前のトラッキングで bot を除外し、Direct に紛れた流入を本来のチャネルへ振り戻したうえで、チャネルごとの訪問数・売上・購入率・訪問あたり売上(RPS)を 1 画面で見比べられるようにします。GA4 と UTM で「設定は入口」だった先の、毎月そろえて見比べる重さを引き受ける層です。
| チャネル | 訪問数 | 購入率 | 訪問あたり売上(RPS) |
|---|---|---|---|
| メルマガ | 1,200 | 4.8% | ¥412 |
| 検索 | 3,400 | 2.6% | ¥280 |
| SNS広告 | 9,800 | 0.9% | ¥121 |
RevenueScope のチャネル別ビュー(表示はデモデータ)。訪問数がいちばん多い SNS 広告が、訪問あたり売上では最下位になる——この逆転は、流入数や売上総額だけを見ていると気づけません。
この見え方ができると、「メルマガは訪問あたり ¥412 でいちばん濃いから、ここに人を集める施策を厚くする」「SNS 広告は流入は多いが訪問あたり ¥121 と薄いので、出稿を増やす前に着地ページの購入率を上げる」というように、感覚でなく売上効率で次の一手を決められます。
なお、RevenueScope が扱うのは売上・客単価(AOV)・訪問あたり売上(RPS)・購入率(CVR)・訪問数の 5 つの指標と、その分解です。LTV や粗利、在庫は対象外で、それらは別ツールの領域になります。
着地ページ単位で売上効率を見る考え方は ランディングページの売上効率|流入の質をページで見る、EC と SaaS でチャネル分析ツールがどう違うかは ECとSaaSのチャネル分析ツール比較 で整理しています。
まとめ#
BASE の標準分析は、流入元を「検索/直接/SNS・他」の 3 つに丸め、しかも流入と売上を別々に表示します[1]。そのため、どのチャネルから来た客が売れたかというチャネル別の売上効率は、標準のままでは見えません。分けて見るには GA4 と UTM で流入を分解する必要がありますが、それは入口にすぎません。
本番は、分けた先で「チャネル別の訪問あたり売上(RPS)」まで見ることです。そこで初めて、売上総額がいちばん大きいチャネルが訪問あたりでは最下位、という逆転に気づけます。ただし bot を除き、Direct に紛れた流入を振り分け、毎月そろえて見比べる作業は、手作業で続けるには重い。設定で流入を分け、その先のチャネル別の売上効率まで見て初めて、BASE の売上をチャネル別に判断できるようになります。
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