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国内ECカート4社のチャネル分析を比較—売上の流入元はどこまで見えるか

BASE・STORES・Shopify・カラーミーで「どのチャネルがどれだけ売上を生んだか」が標準でどこまで見えるかを、公式情報をもとに比較します。流入数は見えても売上は別、決済でのDirect化など、カートごとの差を整理します。

国内ECカート4社のチャネル分析を比較—売上の流入元はどこまで見えるか

「アクセスはそこそこあるのに、どのチャネルが売上を生んでいるのかが分からない」。EC を運営していると、よく聞く悩みです。

訪問者数や PV はカートの管理画面で見えても、「その流入がいくらの売上になったのか」までは見えないことが多い。広告経由のはずなのに、解析では大半が「直接流入(Direct)」になっていて、流入元が分からない——EC の現場ではよく起きることです。流入元が消えると、どのチャネルに予算を寄せるべきかの判断を誤ります。

本記事では、国内でよく使われる EC カート 4 社(BASE・STORES・Shopify・カラーミーショップ)について、「売上の流入元がどこまで標準で見えるか」を、各社の公式情報をもとに比較します。

まとめ解説動画

この記事のまとめ#

先に結論をまとめます。

  • カートの標準機能では「流入数」までは見えても、「チャネル別の売上」までは見えないことが多い
  • 決済が別ドメインに移ると流入元が失われ、解析で「直接流入(Direct)」に化けやすい。これがチャネル判断を狂わせる
  • 同じ EC カートでも、チャネル別の売上効率がどこまで見えるかは大きく違う。BASE は流入の割合のみ、Shopify は標準レポートで参照元別の売上まで、カラーミーはカート内まで追える、STORES は有料プランが前提

1.なぜカートでは「チャネル別の売上」が見えにくいのか#

結論:多くのカートは「流入数」と「売上」を別の画面で扱うため、チャネル別の売上がつながりにくいからです。

理由は大きく 2 つあります。

1 つめは、流入の分析と売上の分析が分かれていること。アクセス解析は「どこから何人来たか」、売上分析は「何がいくら売れたか」を見ます。この 2 つが別画面だと、「どのチャネルがいくらの売上を生んだか」が一目では分かりません。

2 つめは、**決済での流入元の喪失(Direct化)**です。買い物カゴから決済に進むとき、別のドメインに移るカートがあります。すると、もともとの流入元(検索や広告)の情報が引き継がれず、解析上は「直接流入(Direct)」として記録されてしまいます。決済でパラメータ(流入元の情報)が落ちて、コンバージョンが Direct に吸い込まれる、という形です。

この 2 つが重なると、こんなことが起きます。広告経由の売上が Direct に化け、本当は効いているチャネルが「成果ゼロ」に見える。逆に、最後にクリックされただけのチャネルが過大評価される。結果、間違ったチャネルに予算を寄せてしまうわけです。Direct が増える原因と対処は GA4「Direct/(none)」が増える5つの原因と対処順 でも整理しています。

2.国内ECカート4社のチャネル分析を比較#

結論:3 つの観点で見ると、カートごとの差がはっきりします。

見るべき観点は次の 3 つです。

  1. 標準で流入チャネルが見えるか(どの粒度まで)
  2. 決済でのDirect化に強いか
  3. チャネル別の売上効率まで見えるか

この観点で 4 社を並べると、次のようになります。

カート流入チャネルの可視化決済でのDirect化耐性チャネル別「売上」まで
BASE検索/直接/SNS の3区分・割合のみ [1]設定しないと割れやすい出ない(販路の区別のみ)[1]
STORES流入元別の分析あり(有料プラン前提)[2]設定しないと割れやすい有料プランで売上分析が可能 [2]
Shopify参照元ソース+具体ドメインまで [3]GA4 連携では Direct化しやすい標準レポートで参照元別の売上まで [4]
カラーミーショップ流入元+検索ワードまで(有料プラン標準)[5]カート内のログまで自前取得で強い [5]流入元別の売上まで [5]

国内ECカート4社を「チャネル別の売上がどこまで標準で見えるか」で位置づけた図

どれが良い悪いではなく、見たいものに合うかです。「流入数が分かれば十分」なのか、「チャネル別の売上まで知りたい」のかで、必要なカートや追加ツールが変わります。

3.4社それぞれの見え方を読み解く#

結論:同じ「アクセス解析あり」でも、売上まで届くかは大きく違います。

BASE:管理画面の「データ」では、流入元が「検索エンジン/直接/SNS」の 3 区分の割合で見えます。ただし参照元の細かい内訳や、チャネル別の売上は出ません。売上は「Web / PAY ID アプリ」という販路の区別までです [1]。チャネル別に売上を見たいなら、別の手段が要ります。

STORES:「データ分析(ネットショップ分析)」で流入元別の訪問や注文を見られますが、これは**スタンダードプラン(有料)**に含まれる機能です。無料のフリープランでは使えません [2]。プランによって見え方が変わる点に注意します。

Shopify:強いのは標準レポートです。「参照元別のセッション」だけでなく、「参照元別の売上(Sales by referrer)」まで標準で出ます。参照元は Direct / Search / Email / Social などに分かれ、具体的なドメインまで分かります [3][4]。一方で注意点があります。公式も「集客レポートは売上や注文数を出さない=訪問者のみ」と明記しており [3]、レポートを取り違えると流入数を売上と勘違いします。さらに、GA4 を併用すると決済が別ドメイン経由になり、コンバージョンが Direct に化けやすい——多くの運用者がつまずく落とし穴です。「自社管理画面では見える」と「GA4 では消える」が両立するので、分けて考える必要があります。

カラーミーショップ:独自ツール「アクセスプラス」(有料プランの標準機能)が強みです。流入元(リンク元サイト)別の売上やカート遷移率まで見られます。他社では取りにくい、カート内(SSL ページ)のアクセスログまで自前で取得するため、決済での Direct化の影響を受けにくいのが特徴です [5]。

整理すると、チャネル別の「売上」効率まで標準で届くのは Shopify とカラーミー、BASE は流入の割合まで、STORES は有料プランが前提、という違いになります。

4.チャネル別の売上効率を1枚で見る#

結論:本当に知りたいのは「どのチャネルが、1 訪問あたりいくらの売上を生むか」です。

チャネルを比べるとき、売上の総額だけ見ると、アクセスの多いチャネルが有利に見えます。そこで役立つのが **RPS(1 セッションあたり売上)**です。

RPS = 売上 ÷ セッション数

RPS は、客単価と購入率の両方をまとめて 1 つにした指標です。客単価が高くても購入率が低ければ RPS は下がり、客単価が中くらいでも購入率が高ければ RPS は上がります。だから「アクセスが多い=優秀なチャネル」とは限りません。RPS の基礎は RPSとは|広告チャネル比較の指標・計算式・GA4での出し方 で解説しています。

チャネル別のRPS(1セッションあたり売上)を並べ、客単価が高いGoogle検索よりメルマガのRPSが上回ることを示した図

カートの標準機能だけでは、ここまでをチャネル横断で、しかも統一した物差しで見るのは手間がかかります。だからこそ「チャネル別の売上効率を 1 枚で」見られるかが、判断のスピードを分けます。

RevenueScopeの解決策

カートごとに見え方が違い、決済で流入元が消えることもある。「どのチャネルが売上を生むか」をすぐ知りたい人には、遠回りになりがちです。チャネルがバラバラに記録されていると、予算判断が断片的なデータで行われがちです。逆に、きちんと整理すれば「本当に効いていたチャネル」が分かり、予算配分を大きく見直せます。

RevenueScope は、GA4 にタグを 1 つ足すだけで使える、売上特化の軽量ダッシュボードです。カートの種類を問わず、チャネル別に、Revenue(売上)・AOV(客単価)・RPS(1 セッションあたり売上)・CVR(購入率)のコア 4 指標を、統一した物差しで並べます。これに Sessions を加えた 5 つの KPI で、「次にどのチャネルへ予算を寄せるか」をシンプルに判断できます。

RevenueScopeのチャネル別売上効率ダッシュボード(表示はデモデータ)。チャネル別に売上・RPS・客単価・購入率を一覧化し、客単価は高いのにRPSが伸びないチャネルと、客単価は中位でも購入率が高くRPS最上位のチャネルを強調表示

RevenueScope のダッシュボード(表示はデモデータ)。チャネル別に売上・RPS・客単価・購入率を同じ画面で並べる。

上の画面では、Google 検索は客単価が最も高い(AOV 5,000 円)のに、RPS は 125 円と低めです。一方メルマガは、客単価が中位(AOV 4,600 円)でも購入率が高く、RPS は 345 円で最上位です。「客単価が高いチャネル=売上効率も一番」とは限らない、という逆転が一目で分かります。専門知識がなくても「次はメルマガに予算を寄せる」と判断できます。

ただし RevenueScope は、カートの解析や GA4 の置き換えではありません。細かいユーザー行動の分析は GA4、日々のチャネル別売上判断は RevenueScope、という補完の使い方が向いています。

5.よくある質問#

Q. カートの標準のアクセス解析だけではダメですか。

流入数の把握なら十分なことも多いです。ただ「チャネル別の売上」まで知りたいなら、カートによっては別の手段が要ります。

Q. なぜ広告経由の売上が「直接流入」になってしまうのですか。

決済が別ドメインに移るときなどに、もとの流入元の情報が引き継がれないためです。設定(クロスドメイン計測や参照元の除外)で改善できますが、手間がかかります。

Q. これからカートを選ぶなら、どれが良いですか。

「チャネル別の売上まで自分で見たい」なら標準レポートが強い Shopify やカラーミー、「まず手軽に始めたい」なら BASE や STORES、と目的で分かれます。最終的には、足りない部分を別ツールで補う前提で選ぶのが現実的です。

まとめ#

EC カートのチャネル分析は、見出しだけ見ると「どれもアクセス解析あり」ですが、中身は大きく違います。ポイントは 3 つです。

  • 「流入数」は見えても「チャネル別の売上」は別、というカートが多い
  • 決済での Direct化で流入元が消えると、チャネル判断を誤る
  • チャネル別の売上効率を、統一した物差しで 1 枚で見られるかが、判断のスピードを分ける

カートの標準機能で足りるのか、別ツールで補うのか。「自分は何を知りたいのか」に立ち返って選ぶのが近道です。

関連記事#

参考文献#

  • [1] BASE ヘルプ 「『データ』にある各数値のカウント方法」 help.thebase.in 2026 年
  • [2] STORES 「ネットショップのデータ分析(プラン別機能)」 stores.fun 2026 年
  • [3] Shopify ヘルプ 「集客レポート(Acquisition reports)」 help.shopify.com 2026 年
  • [4] Shopify ヘルプ 「売上レポート(Sales reports・参照元別の売上)」 help.shopify.com 2026 年
  • [5] カラーミーショップ 「アクセスプラスで分析する」 colorme-shop.com 2026 年

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