「BASE でお店は作ったけど、広告って何から始めればいいの?」。ネットショップを開いたばかりの人から、よく聞く悩みです。
BASE は初期費用 0 円でネットショップを始められるサービスです。国内の EC 市場は 26 兆円規模まで伸び [1]、個人でもお店を持ちやすくなりました。ただ、作っただけでは人は来ません。広告や集客の選択肢は、無料のものから成果報酬型まで幅広く、それぞれ費用も仕組みもバラバラです。調べるほど、かえって動けなくなります。
なかでも多くの人が気になるのが「BASE におまかせ集客」です。広告費は 1 円も払わなくていい。その代わり、売れた分の 30% を手数料として取られます。 この 30% が高いのか安いのかは、実は商品の粗利率しだいで、得にも損にも真逆に振れます。
本記事では、BASE で使える集客・広告を無料・有料・おまかせ集客の 3 タイプに整理したうえで、おまかせ集客の手数料 30% が得になるラインと損になるライン、そして広告を回した後に「本当に売上が増えたか」をどう測るかまでまとめました。プレ収益から成長期のショップ向けです。
まとめ解説動画
目次
この記事のまとめ#
先に結論をまとめます。
- BASE の集客は「無料施策・有料広告・おまかせ集客」の 3 タイプ。まず無料施策で土台を作る
- 有料広告は少額から始められるが、クリック単価や運用の手間がかかる
- 「BASE におまかせ集客」は初期費用も固定費も 0 円。ただし売れた分の 30% が手数料として引かれる
- 手数料 30% が得か損かは商品の粗利率しだい。ざっくり粗利率 30% を切ると、売るほど損になりやすい
- どのチャネルを使っても、最後は「1 回の訪問でいくら売れたか」を同じ物差しで比べる
1.BASEで使える集客・広告の全体像#
結論:BASE の集客は「無料施策・有料広告・おまかせ集客」の 3 タイプに分けると整理できます。
BASE には集客のための機能やサービスがたくさんあります。バラバラに見えますが、費用の出方で 3 つに分かれます。

1 つめは無料施策です。BASE の SEO 設定、SNS 連携、note 連携、プレスリリース配信などが使えます。費用はかかりませんが、効果が出るまで時間がかかります。
2 つめは有料広告です。リスティング広告や Google 広告を、自分で予算を決めて出稿します。少額から始められ、すぐにアクセスを集められますが、運用には手間がかかります。
3 つめはおまかせ集客です。広告の運用を BASE にまかせる成果報酬型のサービスで、売れたときだけ手数料を払います。
最初から全部やる必要はありません。まず無料施策で土台を作り、売上が見えてきたら有料やおまかせを足す、という順番が無理のない進め方です。
2.無料でできる集客から始める#
結論:費用 0 円で始められる無料施策は、売上が少ないうちの土台づくりに向いています。
BASE には、追加費用なしで使える集客機能が一通りそろっています。
- SEO 設定:商品ページのタイトルや説明文を検索向けに整えます。検索から自然に人が来る入口になります。
- SNS 連携:Instagram や X に商品を載せ、ショップへ誘導します。見た目で魅力が伝わる商材と相性が良いです。
- note 連携・プレスリリース:商品の背景やこだわりを文章で伝え、ファンを増やします。
無料施策の弱点は、効果が出るまで数ヶ月かかることです。すぐ売上が欲しい場合には向きません。一方で、いったん検索やファンから人が来るようになると、広告費を払い続けなくても集客が続く「資産」になります。
だからこそ、売上が小さいうちに早めに仕込んでおくのがおすすめです。
3.有料広告の費用感を知る#
結論:有料広告は数千円の少額から始められますが、クリックされるたびに費用がかかります。
自分で予算を決めて出す有料広告は、主にリスティング広告と Google 広告です。

リスティング広告は、検索したキーワードに連動して検索結果に表示される広告です。クリックされた分だけ払う「クリック課金型」なので、数千円の少額から始められます。EC 業界のリスティング広告のクリック単価は約 187 円という調査もあります [2]。
SNS 広告は、クリック単価 24〜200 円ほど、運用の月額目安は 30 万円前後とされます [3]。見た目で訴える商材に向いています。なお、無料の SNS 連携とは別に、お金を払って表示するのが SNS 広告です。
有料広告の利点は、出したその日からアクセスを集められる即効性です。ただし、自分でキーワードや予算を設定し、結果を見て調整する手間がかかります。広告に慣れていないと、クリックされても売上につながらず、費用だけがかさむこともあります。
この「自分で運用する手間」を、まるごと BASE にまかせられるのが、次に紹介する「おまかせ集客」です。
4.「おまかせ集客」の仕組みと手数料30%#
結論:おまかせ集客は初期費用も固定費も 0 円ですが、売れた分の 30% が手数料として引かれます。
「BASE におまかせ集客」は、広告の運用を BASE にまかせるサービスです。Google 広告の P-MAX という仕組みを使い、Google 検索・YouTube・Gmail などに自動で広告を出します [4]。
特徴は 3 つです。
- 初期費用 0 円・固定費 0 円:始めるときも、続けるときも、決まった費用はかかりません [4]。
- 広告費は BASE が負担:広告の出稿費用は BASE 側が持つので、自分の財布から広告費は出ません [4]。
- 成果報酬型:広告経由で商品が売れたときだけ、その売上の 30% を手数料として払います。売れなければ手数料も 0 円です [4]。
赤字のリスクがなく、広告運用の知識もいらないのが魅力です。一方で、注意したいのが 30% という手数料率です。

たとえば、おまかせ集客の広告経由で 1 万円売れたとします。手数料 30% で 3,000 円が引かれ、手元に残るのは 7,000 円です。ここから商品の原価を引いて、利益が出るかを見てみましょう。
- 粗利率 50%(原価 5,000 円)の商品:7,000 円 − 5,000 円 = 手元に 2,000 円残る(黒字)
- 粗利率 30%(原価 7,000 円)の商品:7,000 円 − 7,000 円 = 手元に 0 円(送料を入れると赤字)
つまり、ざっくり粗利率が 30% を切ると、おまかせ集客は売れば売るほど損をしかねません。逆に粗利率の高い商品なら、30% を払ってもしっかり利益が残ります。だからこそ「おまかせ集客が得か損か」は、自分の商品の粗利率と、実際にいくら売れたかをセットで見て判断する必要があります。
5.広告を回した後、本当に儲かったかを測る#
結論:広告は「出して終わり」ではなく、チャネルごとに「本当に売上が増えたか」を測って初めて判断できます。
広告を始めると、管理画面には ROAS(広告費に対して何倍売れたか)などの数字が並びます。ただ、チャネルごとの ROAS をそのまま足し合わせると、実際より大きく見えてしまうことが知られています(媒体別ROASの合算は過大:MERで広告全体の本当の効率を見る)。数字は出るのに、次の一手は決まらない。ここで多くの人がつまずきます。
ある EC 事業者は、こう話していました。「どのダッシュボードも"コントロールできている感"を出してくる。広告は ROAS を真実みたいに点滅させるけど、結局どこに予算を寄せればいいのか、方向性はゼロ」。数字は見えるのに、判断にはつながらない、という悩みです。
おまかせ集客・リスティング・無料の SEO——複数のチャネルを同時に回すと、この悩みはさらに大きくなります。「全体の売上は増えたけれど、どのチャネルが効いたのか」が分からなくなるからです。
これを解くには、チャネルごとに同じ物差しで効率を並べる必要があります。アクセス数の多いチャネルが、いちばん儲かっているとは限りません。少人数でもしっかり買われるチャネルのほうが、効率は上だからです。それを測る物差しが「1 回の訪問でいくら売れたか」という売上効率(RPS)です。
RevenueScopeの解決策
結論:チャネル別の売上効率を同じ物差しで並べると、どのチャネルに力を入れるべきかが見えてきます。
RevenueScope は、GA4 にタグを 1 つ足すだけで使える、売上特化の軽量ダッシュボードです。チャネル別に、Revenue(売上)・AOV(客単価)・RPS(1 セッションあたり売上)・CVR(購入率)のコア 4 指標を、統一した物差しで並べます。これに Sessions(訪問数)を加えた 5 つの数字で、「次にどのチャネルへ力を入れるか」をシンプルに判断できます。
たとえば、ある BASE ショップのチャネル別の数字を RevenueScope で並べると、次のように見えます(表示はデモデータ)。
| チャネル | 売上 | 客単価(AOV) | 購入率(CVR) | RPS(1訪問あたり売上) |
|---|---|---|---|---|
| 自然検索(SEO) | 32万円 | 5,500円 | 2.6% | 143円 |
| リスティング広告 | 28万円 | 6,100円 | 1.6% | 98円 |
| おまかせ集客 | 45万円 | 6,800円 | 1.4% | 95円 |
| Instagram広告 | 38万円 | 9,200円 | 0.7% | 64円 |
この表を見ると、逆転が一目で分かります。おまかせ集客は売上 45 万円でいちばん大きいのに、RPS(1 訪問あたりの売上)は 95 円と中くらいです。Instagram は客単価が 9,200 円といちばん高いのに、購入率が低く RPS は最下位。逆に自然検索(SEO)は売上も客単価も中くらいですが、購入率が高く RPS は 143 円で最上位です。「売上やアクセスが大きいチャネル=効率も一番」とは限らない、ということです。チャネル別の売上効率の見方は RPSとは|広告チャネル比較の指標・計算式・GA4での出し方 でも解説しています。
ここで RevenueScope が出すのは、利益そのものではなく「チャネル別の売上効率」です。手数料 30% を引いた後に利益が残るかどうかは、先ほどの粗利率の計算で別に見る必要があります。ただ、その前段として「このチャネルは他より 1 訪問あたり売れているか」を数字で足切りできます。だから「おまかせ集客を続けるか」「自然検索を伸ばすか」の見当が、感覚に頼らず速くつけられます。
ただし RevenueScope は、ROAS(広告費用対効果)の算出や、手数料・原価を引いた後の利益計算までは行いません。広告費や粗利の管理は広告管理画面や別ツールにまかせ、RevenueScope は「チャネル別に、訪問あたりどれだけ売れたか」を見る道具として使うのが向いています。
6.よくある質問#
Q. BASE で広告を始めるなら、まず何からやるべきですか。
費用 0 円の無料施策(SEO 設定・SNS 連携)から始めるのが安全です。土台ができたら、少額のリスティング広告や、リスクの低いおまかせ集客を足していきます。
Q. おまかせ集客とリスティング広告を両方使うと、手数料は二重にかかりますか。
いいえ。手数料 30% は「おまかせ集客の広告経由で売れた分」だけにかかります。自分で出すリスティング広告の売上には、この手数料はかかりません。両方を回しても、それぞれ別々に費用が決まります。
Q. 複数のチャネルを使うと、効果が分からなくなりませんか。
なります。だからこそ、チャネル別の売上効率を同じ物差しで見る仕組みが必要です。アクセス数だけでなく、1 訪問あたりの売上(RPS)まで見ると、本当に効いているチャネルが分かります。
まとめ#
BASE の集客は選択肢が多く、最初は迷って当然です。でも「無料・有料・おまかせ集客」の 3 タイプで整理すれば、自分の一手が見えてきます。ポイントは 3 つです。
- まず費用 0 円の無料施策(SEO・SNS 連携)で土台を作る
- おまかせ集客は固定費 0 円で始めやすいが、粗利率 30% を切る商品では手数料負けしやすい点を頭に置く
- どのチャネルを使っても、最後は「チャネル別の売上効率」を同じ物差しで測る
広告は「始めること」と同じくらい、「効いているか確かめること」が大事です。やりっぱなしにせず、売上効率で振り返る習慣をつけると、限られた予算とまかせる手数料が、一番効くチャネルに回せるようになります。
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参考文献#
- [1] 経済産業省 「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」 2025 年 8 月 meti.go.jp
- [2] トゥモローマーケティング 「リスティング広告のクリック単価相場を徹底解説」 tomorrow-marketing.co.jp 2024 年 8 月
- [3] データビーアット 「SNS広告の費用がまるわかり!課金方式や費用相場」 data-be.at 2026 年
- [4] BASE U 「ノーリスクでGoogle 広告での売上が2倍以上に!BASEに運用をまかせる『BASEにおまかせ集客』とは?」 baseu.jp 2026 年

