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広告以外のチャネル効率の測り方|ROASでなくRPSで

メールやDirect、自然検索、紹介——広告費のないチャネルの効率を、ROASで測ろうとして詰まっていませんか。ROASは広告費があるチャネルでしか出せません。広告以外のチャネルの効率は、訪問あたりの売上(RPS)で見比べるのが筋です。RPSなら広告も非広告も同じ条件でそろえられます。どのチャネルを伸ばし、どれを守るかを売上で判断するための考え方を、平易に整理します。

広告以外のチャネル効率の測り方|ROASでなくRPSで

広告のチャネルなら、効率はROASで測れます。広告費がはっきりしているので、その広告が生んだ売上を広告費で割れば、いくら使っていくら返ってきたかが出ます。ところが、メールやDirect(直接アクセス)、自然検索、紹介といった広告以外のチャネルになると、同じやり方が通用しません。広告費がないので、ROASの式が割れないのです。

ここでつまずく人は多いはずです。「メールのROASが出ない」「広告以外のチャネルの効率をどう測ればいいか分からない」。本記事はそこに答えます。結論を先に言うと、広告以外のチャネルの効率は、訪問あたりの売上(RPS)で見比べるのが筋です。RPSなら、広告のチャネルとも同じ条件でそろえられます。なぜROASでは測れないのか、RPSなら何ができるのか、そしてその見比べを手作業でそろえ続けるのがなぜ重いのかを、順番に整理していきます。

まとめ解説動画

この記事のまとめ#

  • ROASは「広告経由の売上 ÷ 広告費」で出す指標です。広告費のないメールやDirect、自然検索、紹介では、割る相手がないので、そもそも計算できません。広告以外のチャネルの効率をROASで測ろうとすると、ここで詰まります
  • 広告以外のチャネルの効率は、訪問あたりの売上(RPS、訪問1回あたり平均いくらの売上か)で見比べます。RPSは「売上 ÷ セッション数」なので、広告費の有無に関係なく、訪問さえあればどのチャネルでも出せます。広告チャネルとも同じ条件でそろえられるのが利点です
  • ただし、全チャネルをそろえて1画面で見比べるのは、手作業だと重い作業です。チャネルの分け方、自動プログラム(bot)の除外、出どころ不明の売上の切り分けをならしてはじめて、横並びのRPSが意味を持ちます

1. ROASは、広告費のあるチャネルでしか出せない#

結論から言うと、ROASは広告費のあるチャネルでしか出せない指標です。広告以外のチャネルに同じ式は使えません。

ROASは、Return On Ad Spendの略で、「広告経由の売上 ÷ 広告費」で計算します。広告に1万円使って3万円の売上になれば、ROASは300%。広告がいくら返してくれたかを示す、分かりやすい指標です。ですが、この式には広告費という分母が要ります。分母がゼロだと、割り算は成り立ちません。

ここで困るのが、広告以外のチャネルです。メールには配信のコストはあっても「広告費」という枠の支出はありません。Direct(URLを直接打ち込む、ブックマーク経由など)や自然検索、紹介(ほかのサイトからのリンク経由)も同じで、その訪問のために払った広告費はありません。だから、これらのチャネルをROASで測ろうとすると、「広告費がない=割れない」という壁にぶつかります。実際、「メールのROASが出ない」とつまずく声は多いのですが、それは設定の問題ではなく、ROASという指標がもともと広告専用だからです。広告以外のチャネルの効率を知りたいなら、ROASとは別の指標が必要になります。

ROASは広告費のあるチャネルでしか出せないことを示した図。ROASはReturn On Ad Spendの略で広告経由の売上を広告費で割って計算するため、広告費という分母が要る。広告のチャネルは広告費があるので売上を広告費で割って効率を出せるが、メールやDirect、自然検索、紹介といった広告以外のチャネルには広告費がないのでROASの式が割れない。メールのROASが出ないのは設定の問題ではなくROASがもともと広告専用の指標だからで、広告以外のチャネルの効率を知るには別の指標が必要であることを示す

2. 広告以外のチャネルは「訪問あたりの売上(RPS)」で見比べる#

結論から言うと、広告以外のチャネルの効率は、訪問あたりの売上(RPS)で見比べると、はっきりします。

RPSとは、Revenue Per Sessionの略で、訪問1回あたり平均いくらの売上が立ったか、という指標です。計算は「そのチャネルの売上 ÷ そのチャネルのセッション数」。ここがROASとの大きな違いで、分母がセッション(訪問)なので、広告費があってもなくても出せます。つまり、広告だろうとメールだろうとDirectだろうと、訪問さえあればRPSは計算できる。だからRPSは、広告チャネルと非広告チャネルを同じ条件で見比べるための共通の指標になります。

この見方をすると、広告以外のチャネルの立ち位置がはっきりします。たとえば、メールはセッションが少なくてもRPSが高い、紹介はRPSがそこそこ、Directは数は多いけれどRPSがふつう——というように、訪問1回の重みがチャネルごとに見えてきます。大事なのは、広告以外のチャネルを単独で眺めるのではなく、広告チャネルも含めた全チャネルを同じRPSという指標で見比べること。同じ条件でそろえてはじめて、「このチャネルは訪問のわりに稼いでいるのか、いないのか」が判断できます。ROASが出ないからといって、広告以外のチャネルの効率が測れないわけではありません。指標をRPSに替えれば、ちゃんと見比べられます。

広告以外のチャネルは訪問あたりの売上RPSで見比べることを示した図。RPSはRevenue Per Sessionの略で訪問1回あたり平均いくらの売上が立ったかを表し、そのチャネルの売上をセッション数で割って求める。分母がセッションなので広告費があってもなくても出せ、広告でもメールでもDirectでも訪問さえあれば計算できる。だからRPSは広告チャネルと非広告チャネルを同じ条件で見比べる共通の指標になり、メールはセッションが少なくてもRPSが高い、Directは数は多いがRPSがふつう、というように訪問1回の重みがチャネルごとに見えてくる。全チャネルを同じRPSでそろえて見比べることで各チャネルが訪問のわりに稼いでいるかを判断できることを示す

3. 全チャネルを1画面でそろえるのが、手作業だと重い#

結論から言うと、全チャネルをRPSにそろえて1画面で見比べること自体は、手作業だと意外に重い作業になります。

考え方は、むずかしくありません。GA4などのアクセス解析でも、チャネル別のセッションと売上は見られます。それを取り出して、売上をセッションで割れば、RPSは出せます。1チャネルを1回だけなら、表計算ソフトに写してさっと計算できます。問題は、広告も含めた全チャネルを、毎月、同じ条件にそろえ続けられるか、です。

つまずきどころは、いくつもあります。まず、チャネルの分け方をそろえないと、比較がずれます。次に、自動プログラム(bot)のアクセスが混ざっていると、人が来ていないのにセッションだけ多く見え、RPSが実際より低く出てしまう。さらに、どのチャネル経由か分からない「出どころ不明」の売上は、Direct扱いに紛れて、紹介やメールの売上が実際より小さく見える原因になります。これらをならしてから、ようやく横並びのRPSが意味を持ちます。考え方は簡単でも、毎月この下ごしらえをして、広告から非広告まで全チャネルを同じ画面にそろえ続けるのは、手作業だと続きにくい。しかも、GA4には「広告と非広告を1画面でRPSにそろえて見比べる」というそのものの画面は用意されていません。チャネル別の数字は見えても、効率を横並びにする一手間は、結局こちら側に残ります。

全チャネルをRPSにそろえて1画面で見比べるのが手作業だと重い理由を示した図。考え方は簡単でGA4でもチャネル別のセッションと売上は見られ売上をセッションで割ればRPSは出せるが、広告も含めた全チャネルを毎月同じ条件にそろえ続けるのが難しい。つまずきどころはチャネルの分け方をそろえないと比較がずれること、自動プログラムのアクセスが混ざると人が来ていないのにセッションだけ多く見えてRPSが低く出ること、出どころ不明の売上がDirect扱いに紛れて紹介やメールの売上が小さく見えること。これらをならしてから横並びのRPSが意味を持つため、毎月の下ごしらえを手作業で続けるのは重いことを示す

RevenueScopeの解決策

広告以外のチャネルの効率を突き止めようとすると、結局ぶつかるのは同じ壁です。広告と非広告を同じRPSという指標にそろえ、botや出どころ不明をならしたうえで、毎月くり返し1画面で見比べられるか、という壁です。

RevenueScope は、この見比べを肩代わりします。チャネルごとのセッション・売上・訪問あたりの売上(RPS)を、広告も非広告もまとめて1画面で示します。自動プログラム(bot)のアクセスは除いたうえでの数字で、どのチャネルにも紐づかなかった「出どころ不明」の売上も、別の行として切り分けます(表示はデモデータ)。

チャネルセッション広告費売上ROAS訪問あたり売上(RPS)
広告3,000¥120,000¥360,0003.0倍¥120
メール1,200¥240,000出せない¥200
紹介2,000¥180,000出せない¥90
自然検索8,000¥560,000出せない¥70
Direct4,000¥200,000出せない¥50
出どころ不明¥120,000

いちばん下の「出どころ不明」は、どのチャネルにも紐づかなかった売上です。これを別の行に出しておくと、Direct扱いに紛れて紹介やメールの売上が小さく見えるのを防げます(セッションに紐づかないため、訪問あたり売上は出しません)。

この表の読みどころは、ROASの列です。広告は広告費があるのでROAS(3.0倍)を出せますが、メール・紹介・自然検索・Directは広告費がないのでROASが出せません。だから、広告と非広告を同じ条件で見比べるには、全チャネルに共通して出せるRPSを使います。RPSで見ると、メールが200円でいちばん高く、広告(120円)より上に立っています。紹介は90円、自然検索は70円、Directは50円。セッション数だけ見ていたら自然検索やDirectが目立ちますが、訪問1回の重みで見ると、メールや紹介のほうが効率は良い。広告だけ見ていたら気づけない、非広告の優等生(メール)が浮かび上がります。どこに力を入れ、どこを守るかの判断材料になります。

ひとつ、はっきりさせておきます。RevenueScope がROASとして計算するのは、広告費を取り込んだ広告チャネルだけです。広告費のないメールやDirectにROASは出しません(出せないからです)。非広告チャネルはRPSで効率を見比べる、という役割分担です。また、RevenueScope が示すのは売上ベースの効率で、粗利(原価を引いたあとの利益)までは計算しません。粗利や在庫の管理は、別の道具の領域です。RevenueScope が肩代わりするのは、広告から非広告まで全チャネルを同じ条件でRPSにそろえ、伸ばすチャネルと守るチャネルを見分ける材料を整えるところ。どう動くかは、あなたが決めます。

FAQ#

よくある質問#

Q. メールのROASはどうやって出せばいいですか?

A. メールに「広告ROAS」は基本的に出せません。ROASは「広告経由の売上 ÷ 広告費」で計算する指標で、メールには広告費がないため、割る相手がないからです。メールの配信ツールが「ROI」や「貢献売上」を表示することはありますが、それはツールが独自の計測窓で集計した数字で、広告のROASとは別物です。メールの効率を測りたいなら、訪問あたりの売上(RPS)が向いています。メールの売上をメール経由のセッション数で割れば、メールが1訪問あたりいくら稼いでいるかが出て、広告など他のチャネルとも同じ条件で見比べられます。

Q. RPSとROASは、どう使い分ければいいですか?

A. 広告費を出して効率を測りたいときはROAS、広告も非広告も含めてチャネル同士を見比べたいときはRPS、という使い分けが分かりやすいです。ROASは「広告に使ったお金がいくら返ったか」を見る指標なので、広告チャネルの予算判断に向いています。一方RPSは「訪問1回あたりいくら売れたか」なので、広告費の有無に関係なく全チャネルに使えます。広告だけを見るならROAS、メールやDirectを含めた全体の効率を見比べるならRPS、と覚えておくと迷いません。

Q. 広告以外のチャネルのRPSが低かったら、どうすればいいですか?

A. まずは、なぜ低いのかを切り分けます。たとえばDirectのRPSが低いなら、本当にブックマークや直接アクセスの訪問なのか、それとも出どころ不明の流入がDirectに紛れているのか、で見方が変わります。後者なら、まず計測の下ごしらえ(出どころ不明の切り分け)を直すのが先です。一方メールのRPSが低いなら、配信リストの中身や、誘導先のページを見直す番です。RPSの高い・低いは「どこを直すか」の入り口で、それ自体が答えではありません。まずは全チャネルを横並びにして、どのチャネルが訪問のわりに薄いのかを確かめるところから始めます。

まとめ#

広告のチャネルなら、効率はROASで測れます。ですが、ROASは「広告経由の売上 ÷ 広告費」で出す指標なので、広告費のないメールやDirect、自然検索、紹介には使えません。割る相手がないからです。「メールのROASが出ない」とつまずくのは、設定の問題ではなく、ROASがもともと広告専用の指標だからです。

広告以外のチャネルの効率は、訪問あたりの売上(RPS)で見比べます。RPSは「売上 ÷ セッション数」なので、広告費の有無に関係なく、どのチャネルでも出せます。広告チャネルとも同じ条件でそろえられるので、全チャネルを1画面で見比べて、どこが訪問のわりに稼いでいるかが分かります。

ただし、その見比べを手作業でそろえ続けるのは重い作業です。チャネルの分け方、botの除外、出どころ不明の切り分け——これらをならしてはじめて、横並びのRPSが意味を持ちます。ROASが出ないからと広告以外のチャネルの効率測定をあきらめる前に、指標をRPSに替えて、どのチャネルを伸ばし、どれを守るかを一度、売上で見比べてみてください。

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