検索結果の2ページ目。順位でいえば11位から20位あたり。表示はされているのに、クリックはほとんど取れていない——そんなキーワードが、どのサイトにもいくつも眠っています。あと少し押し上げて1ページ目に入れば、クリックは大きく跳ねる。だから「あと一歩のキーワード(striking distance)」は、新しい記事を書くより手早く成果が出る、おいしい候補です。
ですが、ここで多くの担当者が選び方を間違えます。「どのキーワードから手をつけるか」を、表示回数の多い順や、順位の高い順で決めてしまうのです。一見もっともらしいのですが、これだと的を外します。表示回数が多くても、買い物につながらないキーワードがあるからです。本記事では、順位あと一歩のキーワードとは何かをはっきりさせたうえで、なぜ表示回数や順位で選ぶと外すのか、表示と売上が別々の場所にあって突き合わせにくい事情、そして売上の機会で選ぶ考え方を、順番に整理していきます。
まとめ解説動画
この記事のまとめ#
- 順位あと一歩のキーワード(striking distance)とは、だいたい11位から20位で、表示はあるのにクリックが取れていないものです。あと少し押せば1ページ目に入り、クリックが跳ねます
- どれから直すかを表示回数や順位で選ぶと、的を外します。表示が多くても、調べているだけで買わないキーワードがあるからです。表示の多さは、売上の多さとは別物です
- 選ぶ基準は、表示回数ではなく「売上の機会」です。あと一歩のキーワードを、1位や3位に上げたときに増えるクリックと、その流入が生む売上の見込みで並べると、手をつける順番がはっきりします
1. 順位あと一歩のキーワードとは|2ページ目に眠る伸びしろ#
結論から言うと、順位あと一歩のキーワードとは、検索順位がだいたい11位から20位で、表示はされているのにクリックが取れていないキーワードのことです。
検索結果の1ページ目に入るかどうかで、クリックのされ方は大きく変わります。よく言われるのは、上位3位だけでクリックの大半をさらっていく、という話です。だから、2ページ目(11位から20位あたり)にいるキーワードは、表示はされていても、クリックはほとんどこぼれてしまっています。逆に言えば、ここをあと数えるほど順位を上げて1ページ目に入れれば、クリックは一気に跳ねる。まさに「あと一歩」で伸びる伸びしろです。
新しい記事を一から書くのは、芽が出るまでに時間がかかります。それに比べて、すでに表示されているキーワードのページを少し手直しして順位を押し上げるのは、はるかに手早い。実際、新規をたくさん出すより、表示はあるのにクリックがないページを直したほうが成果が出た、という声は珍しくありません。問題は、そういう「あと一歩」のキーワードがいくつもあるとき、どれから手をつけるかです。

2. 表示回数や順位で選ぶと、的を外す#
結論から言うと、あと一歩のキーワードを「表示回数の多い順」や「順位の高い順」で選ぶと、的を外します。表示が多くても、売上につながらないキーワードがあるからです。
たとえば、同じくらいの表示回数でも、「○○とは」と調べている人と、「○○ 比較」「○○ おすすめ」と調べている人では、買う気がまるで違います。前者は言葉の意味を知りたいだけで、読んで満足して去ることが多い。後者は、買うものを絞り込んでいる最中で、そのまま購入につながりやすい。だから、表示回数だけを見て「これがいちばん表示が多いから、ここを直そう」と決めると、いくらクリックを増やしても売上が動かない、ということが起きます。
順位の高さで選ぶのも同じです。今8位のキーワードを9位や10位に上げるのは比較的かんたんでも、それが買い物目的でなければ、努力のわりに売上は増えません。逆に、今15位で少し遠く見えても、買う気の強いキーワードなら、1ページ目に押し込めたときの売上は大きい。表示の多さ・順位の近さと、売上の大きさは、別の話なのです。だから選ぶ基準を、表示や順位そのものから、「このキーワードは売上につながるか」へ移す必要があります。

3. 表示は検索側、売上はサイト側|別々で突き合わせにくい#
結論から言うと、キーワードを売上で選びたくても、表示は検索側、売上はサイト側にあって、両者を突き合わせるのが手間だからです。
順位や表示回数は、Googleサーチコンソール(GSC)で見られます。「順位が11位から20位で、表示が一定数あるキーワード」を絞り込むこと自体は、GSCのフィルタでできます。考え方としては、むずかしくありません。ところが、サーチコンソールが教えてくれるのは、クリックや順位までです。そのキーワード経由でいくら売れたか、という売上は出てきません。
いっぽう売上は、GA4などサイト側の解析にあります。でもGA4のほうは、どの検索キーワードで来たのかが、ほとんど見えません(「not provided」などにまとめられてしまうためです)。つまり、表示や順位は検索側に、売上はサイト側にあって、しかもキーワードという共通のカギで素直にはつながらない。だから「あと一歩のキーワードを、売上の見込み順に並べる」には、両者を手作業で突き合わせることになります。一度きりならまだしも、毎月、何十・何百のキーワードでこれを繰り返すのは、現実的ではありません。考え方は簡単なのに、続けるのが重い。ここが、つまずきどころです。

RevenueScopeの解決策
あと一歩のキーワードを売上で選ぼうとすると、結局ぶつかるのは同じ壁です。表示や順位は検索側、売上はサイト側にあって、キーワード単位で素直につながらない。だから「どれから直せば売上の伸びが大きいか」が、ひと目で並ばないのです。
RevenueScope は、この並べ替えを肩代わりします。順位が4位から20位で表示が一定数あるキーワード(=あと一歩のキーワード)を拾い出し、目標の順位(たとえば3位)まで上げたときに増えるクリックを見積もり、そこに検索からの流入が生む売上(検索の訪問あたり売上)を掛け合わせて、推定の売上機会の大きい順に並べます(表示はデモデータ)。
| キーワード | 現在の順位 | 月間表示 | 3位なら増えるクリック | 推定の売上機会 |
|---|---|---|---|---|
| ランニングシューズ 比較 | 12位 | 1,400 | +210 | 大 |
| プロテイン 効果 とは | 8位 | 3,000 | +160 | 中 |
| ヨガマット おすすめ | 15位 | 900 | +120 | 中 |
| 筋トレ メニュー | 9位 | 2,500 | +130 | 小 |
この表の読みどころは、いちばん上の「ランニングシューズ 比較」です。表示回数だけ見れば、2番目の「プロテイン 効果 とは」(3,000)のほうが多い。でも推定の売上機会は、表示の少ない「比較」のほうが大きく出ています。買う気の強いキーワードは、1クリックあたりの売上が高いからです。表示回数で選んでいたら、上位に来ていたのは「とは」のほうだった——ここが、売上で選ぶことの効きどころです。
ひとつ、はっきりさせておきます。これは「推定」の機会です。順位ごとのクリックのされやすさと、検索からの訪問あたり売上を掛けたもので、確定した売上ではありません。対象はGoogle検索の数字で、ほかの検索エンジンは含みません。また、RevenueScope は順位を上げる作業そのものや、そのキーワードがどれだけ上げやすいか(競合の強さ)までは判断しません。出すのは「どこに伸びしろがありそうか」の優先順位です。実際にどのキーワードに手を入れるかは、上げやすさも見ながら、あなたが決めます。RevenueScope は、その判断のための並び順を、表示でなく売上の見込みでそろえます。
FAQ#
よくある質問#
Q. 「あと一歩のキーワード」は、どの順位帯を指しますか?
A. 明確な決まりはありませんが、目安は検索順位の11位から20位、つまり2ページ目です。ここは表示はされても、クリックがほとんどこぼれる帯です。少し広く取って4位から20位(1ページ目の下のほうから2ページ目まで)を対象にする見方もあります。共通しているのは、「すでに表示はついていて、あと少し順位を上げればクリックが伸びる」位置にあること。まったく圏外(100位など)のキーワードは、あと一歩ではないので別の話になります。
Q. 表示回数が多いキーワードから直すのは、間違いですか?
A. 間違いとは言い切れませんが、表示回数だけで決めるのは危険です。表示が多くても、意味を調べているだけで買わないキーワードだと、クリックが増えても売上は動きません。逆に、表示は少なくても買う気の強いキーワードは、1ページ目に入れたときの売上が大きいことがあります。表示回数は「どれだけ見られているか」であって、「どれだけ売上につながるか」ではない、と分けて考えるのが安全です。
Q. サーチコンソールだけで、売上の機会まで分かりますか?
A. サーチコンソール単体では、そこまでは分かりません。サーチコンソールで分かるのは、順位・表示回数・クリックまでで、そのキーワード経由の売上は出てこないからです。売上はGA4などサイト側にありますが、そちらは検索キーワードがほとんど見えません。だから「あと一歩のキーワードを売上の見込み順に並べる」には、検索側と売上側を突き合わせる必要があります。その突き合わせを毎回手作業でやるのが重いので、まとめて並べてくれる仕組みがあると、選ぶ手間が大きく減ります。
まとめ#
順位あと一歩のキーワード(striking distance)は、表示はあるのにクリックが取れていない、11位から20位あたりのキーワードです。あと少し押し上げれば1ページ目に入り、クリックが跳ねる。新しい記事を書くより手早い、おいしい伸びしろです。
ただし、どれから手をつけるかを表示回数や順位で選ぶと、的を外します。表示が多くても、調べているだけで買わないキーワードがあるからです。表示の多さと、売上の多さは、別物だと分けて考える必要があります。
選ぶ基準は、表示回数ではなく「売上の機会」です。あと一歩のキーワードを、順位を上げたときに増えるクリックと、その流入が生む売上の見込みで並べれば、手をつける順番がはっきりします。表示や順位は検索側、売上はサイト側にあって突き合わせは手間ですが、そこをそろえて並べられれば、限られた時間を、いちばん効くキーワードから使えるようになります。
