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検索順位が落ちたコンテンツの見つけ方|時系列推移で見る

先週まで検索から人が来ていた記事が、気づくと流入が細っている。原因を探そうにも、数十ある記事のどれが落ちたのかすぐには分かりません。ある日の「率」のスナップショットで探すと、順位の日々のブレと本当の下落を取り違えます。検索順位が落ちたコンテンツの見つけ方を、率の一枚絵でなく掲載順位の時系列推移で絞り込む考え方として、専門用語を避けてやさしく整理します。

検索順位が落ちたコンテンツの見つけ方|時系列推移で見る

先週まで検索から安定して人が来ていた記事が、気づくと流入が細っている。原因を探ろうとGoogle Search Console(GSC、検索での表示やクリックを見る無料ツール)を開いても、数十ある記事のうち、どれが落ちたのかはすぐには見えません。あるWeb制作者は「ここ2か月でサイトへの訪問が目に見えて減った。何が起きているのか突き止めたい」と書いていました。流入が減ったこと自体より、「どの記事が、いつから落ちたのか」を見つける作業に、まず手こずるのです。

この記事では、検索順位が落ちたコンテンツの見つけ方を、ある時点の「率(CTRや平均掲載順位)の一枚絵」でなく、掲載順位の時系列推移で絞り込む考え方として整理します。順位の日々のブレと本当の下落を見分け、直すべき記事から手をつけるまでの順番を、やさしく追っていきます。

まとめ解説動画

この記事のまとめ#

  • 検索順位が落ちた記事を、ある1日の「率」のスナップショットで探すと、日々のブレと本当の下落を取り違えます。順位は毎日上下するので、1日の数字だけでは「たまたま悪かった日」なのか「下がり続けている」のかが分かりません。
  • 見分ける鍵は、順位を1点でなく時系列の推移で見ることです。1記事の掲載順位の日次・週次の動きを折れ線でたどると、細かいブレの中にある本当の下降が見えてきます。
  • そのうえで、落ちかけ(上位から下落中)と、あと一歩(2ページ目で上昇中)を順位帯と推移方向で仕分け、表示回数やクリックの大きい記事から手をつけます。これを数十記事ぶん毎週くり返して一覧化するのが、地味に重い作業になります。

1. なぜ「率」の一枚絵だと下落を見逃すか#

検索順位が落ちた記事を探すとき、多くの人はある時点のCTR(クリック率)や平均掲載順位を一覧で眺めます。けれど一枚絵には、落とし穴が2つあります。

1つは、順位は毎日揺れることです。同じ記事でも、検索する人の顔ぶれやその日の競合の動きで、掲載順位は日によって上下します。さらに平均掲載順位は、表示回数で重みづけした平均なので[1]、検索が多かった日の順位に引っ張られます。ある1日だけを見て「落ちた」と判断しても、翌日には戻っていることがあります。

もう1つは、その逆です。毎日ほんの少しずつ下がっているのに、1日のスナップショットでは平均の中に紛れて気づけません。じわじわ沈んでいる記事ほど、ある1点の数字では見つけにくいのです。だから出発点は「点」でなく「線」——順位を時系列の推移で見ることになります。

2. 順位は「推移」で見る#

1記事を選び、掲載順位の日次・週次の推移を折れ線でたどります。縦軸は上にいくほど良い順位になるよう反転させ、点線で期間の平均を引くと、線がギザギザと上下するブレの中で、平均から下へ離れていく傾きがあるかどうかが見えてきます。傾きがあれば、それが本当の下落です。1日の上下に一喜一憂せず、線の向きで判断できます。

1記事の掲載順位の日次推移を折れ線で示したイメージ。縦軸は上にいくほど良い順位になるよう反転表示し、点線は期間の平均を示す。線は日々細かく上下にブレながら、後半でゆるやかに平均線から下へ離れていき、日々のブレと本当の下落が見分けられることを表す。検索結果に出なかった日は点が欠けて線が途切れる

ただし、この推移の線にはいくつか前提があります。検索結果に1度も出なかった日は数字そのものが欠け、線が途切れます。見られるのはGoogle検索のデータのみで、反映には2〜3日の遅れがあります。そして追えるのは、いちど選んだ1記事ぶんの推移です。なお、表示やクリックの数字が全体の合計と細部で合わない理由はSearch Consoleのクリック数が合わない理由で別に整理しています。

3. 「落ちかけ」と「あと一歩」を順位帯で絞る#

推移が下向きの記事が見つかっても、全部に同じ熱量で手をつけると続きません。今その記事がどのあたりにいるか(順位帯)と、上がっているか下がっているか(推移方向)の2つで仕分けると、手をつける順が見えてきます。

横軸が順位帯(左が上位、右が2ページ目)、縦軸が推移方向(上が上昇、下が下落)の4象限を示した概念図。右上の「2ページ目×上昇=あと一歩(最優先)」と、左下の「上位×下落=落ちかけ(防衛)」を強調し、どの記事から手をつけるかを位置で示す

注目は2つの角です。1つは、上位にいたのに下落しはじめた「落ちかけ」。すでにクリックを稼いでいた記事なので、放つと失う流入が大きく、防衛したい記事です。もう1つは、2ページ目(11〜20位あたり)で上昇している「あと一歩」。少し押せば1ページ目に乗ってクリックが跳ねる、伸びしろの大きい記事です。この2ページ目あたりの候補をキーワード単位で扱う考え方は検索順位あと一歩のキーワードにまとめています。本記事はその手前、ページ単位×時系列で「どの記事か」を見つける段階です。

4. ページをまたいで落下候補を見つける#

ここまでは1記事ずつの話です。GSCでも、1記事を選べば掲載順位の推移は追えます。実務で重いのは、これを数十記事ぶん毎週くり返すことのほうです。

どの記事が落ちたかをつかむには、まず全記事の表示回数・クリック・掲載順位を一覧に書き出し、前の期間と引き比べて順位の変化量を計算し、下落幅の大きい順に並べ替える必要があります。

記事別の順位変化を、下落幅の大きい順に上から並べた横棒グラフのイメージ。下落した記事は変化量の絶対値でバーが長く伸び、上昇した記事とは色で塗り分け、上昇か下落かは各バーのラベルで示す。多数の記事の中から落下した候補を一覧で見つけられることを表す

ところがGSCの画面は、1記事ずつのドリルダウンが主役です。複数の記事の順位推移を1画面に一覧して並べ替える用途には向きません。だから上の集計を手作業で毎週回すと、肝心の「どれを直すか」を考える前に力尽きます。考え方そのものはやさしいのに、記事数が増え、毎週くり返すほど重くなるのです。

どの落下記事から先に手をつけるかは、その記事の流入規模(表示回数・クリック)と順位帯で決めます。表示回数が多くて落ちかけの記事は、放つと失うクリックが大きいので防衛を優先。表示は少なくても2ページ目で上がりかけの記事は伸びしろが大きいので攻める、という具合です。落下候補を見つけたあと、タイトルやスニペットをどの順で直すかは表示回数あるのにクリック0で扱っています。

RevenueScopeの解決策

検索順位が落ちた記事を見つけようとすると、結局ぶつかるのは同じ作業です。1記事ずつの推移はGSCでも追えるのに、数十記事を毎週一覧にして、順位変化の大きい順に並べ替え、流入規模で「どれから直すか」を決めるところが、毎回まとめ直さないと見えません。

RevenueScope は、その散らばった作業を1画面に束ねます。ページ別の表示回数・クリック・CTR・掲載順位をテーブルに集約し、順位変化の大きい順に並べ替えて見せます(表示はデモデータ)。

記事表示回数クリック掲載順位順位変化(前週比)状態
在庫管理のコツ8,400966.2位▼3.4(下落)落ちかけ・防衛
送料無料の設計5,1005812.8位▲2.1(上昇)あと一歩(2ページ目)
返品ルールの作り方1,150139.4位▼0.4(横ばい)様子見

この表の読みどころは、いちばん表示回数の多い「在庫管理のコツ」が、前週から3.4ほど順位を落としていることです。すでにクリックを稼いでいた記事なので、放っておくと失う流入が大きく、ここが防衛の最優先になります。一方「送料無料の設計」は12.8位=2ページ目ながら上昇中で、少し押せば1ページ目に届く「あと一歩」。表示回数では半分ですが、伸びしろは大きい。件数だけ、あるいは順位だけを眺めていては、この優先順位は決まりません。

気になった記事の行を開くと、その1記事の掲載順位・クリック・表示回数の日次・週次の推移と、position_delta(前の期間との順位差・マイナスが順位上昇)が出ます。一覧で「どの記事が落ちたか」をつかみ、行を開いて「いつから・どれくらい落ちたか」を確かめる。一覧と推移を1画面で行き来できるので、数十記事の見回りでも判断に時間を回せます。

ひとつ、はっきりさせておきます。RevenueScope がページ別に出すのは、表示回数・クリック・CTR・掲載順位と、その推移までです。ページ単位の売上やCVRは出しません(売上はチャネルや検索キーワードの単位で見ます)。だから「この記事が直接いくら売り上げたか」で落下記事を並べることはできません。どれから直すかは、表示回数・クリックという流入規模と、順位帯で決めます。検索キーワード単位で推定売上の手がかりを足したいときは、キーワード側の機能が補います。また、順位推移はGoogle検索のデータのみで2〜3日の遅れがあり、国やデバイスのフィルタは順位推移には効きません。材料はそろえますが、最後にどの記事を直すかは、あなたが決めます。

FAQ#

よくある質問#

Q. ある日だけ順位が落ちていました。すぐ直すべきですか?

A. まだ早いです。掲載順位は毎日上下するので、1日の落ち込みはただのブレかもしれません。数日から1週間の推移を見て、平均線から下へ離れていく傾きが続いているかを確かめてください。線の向きが下を向き続けていれば、本当の下落です。1点でなく、線で判断します。

Q. 「落ちかけ」と「あと一歩」、どちらから手をつけるべきですか?

A. 失う流入の大きさで決めます。表示回数が多くて上位から落ちかけている記事は、放つと失うクリックが大きいので防衛を優先します。表示は少なくても2ページ目で上昇中の記事は、押せば1ページ目に乗って伸びるので攻めどころです。どちらも、流入規模(表示回数・クリック)と順位帯の2つで見比べて選びます。

Q. GSCがあれば足りますか?

A. 1記事ずつの掲載順位の推移を見るだけなら、GSCで追えます。重くなるのは、数十記事を毎週一覧にして、順位変化の大きい順に並べ替え、落下候補を拾い続ける反復のほうです。ここをまとめて1画面で見られる道具があると、集計でなく「どれを直すか」の判断に時間を回せます。

まとめ#

検索順位が落ちたコンテンツを、ある1日の「率」のスナップショットで探すと、日々のブレと本当の下落を取り違えます。順位は毎日揺れるうえ、じわじわ沈む記事ほど1点の数字では紛れて見つかりません。だから順位は、点でなく時系列の推移で見ます。

1記事の掲載順位の推移で本当の下落を見分け、落ちかけ(上位×下落)とあと一歩(2ページ目×上昇)を順位帯と推移方向で仕分け、表示回数やクリックの大きい記事から手をつける——これが直すべき記事の見つけ方です。むずかしいのは考え方でなく、これを数十記事ぶん毎週くり返して一覧化することのほう。まずは流入が気になる記事を1つ取り上げ、1日の数字でなく数週間の推移をたどってみてください。線の向きが見えると、勘で探していた落下記事が、根拠のある順番で見つかります。

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