LINE広告は、2026年10月下旬頃をもって広告配信を停止し、その後、段階的に提供を終了する予定です[1][3]。止まるのは配信で、公式が案内しているのは「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」への移行です[1]。移行を完了しないまま10月下旬を迎えると、その時点で配信が止まります。
移行の作業には移行ツールが用意されています。ただし移行ガイドは「過去の配信実績やレポートは移行されません」と明記しています[3]。11月に「移行前と比べて効率はどうか」を確認しようとすると、移行先に比較の材料はありません。移行元のレポートは配信停止後も参照できますが、2027年3月末頃までです[3]。
目次
この記事のまとめ#
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止まるのは配信で、期限は2026年10月下旬頃
移行ガイドは配信停止予定を2026年10月下旬頃と示しています
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移行先の名称は「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」
2026年4月にLINE広告とYahoo!広告 ディスプレイ広告が統合したサービスです
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移行ツールが運ぶのは配信データまで
過去の配信実績とレポート、自動入札の学習データ、タグとコンバージョンの設定は移行されません
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移行の前後を同じ基準で比較できるのは自社サイト側の売上
セッションと売上をサイト側で集計していれば、管理画面が入れ替わっても物差しは同じです
1.10月下旬に止まるのは、移行しなかった場合の配信#
配信が止まる期限と移行先の名称は、公式に明記されています。
公式のお知らせにはこうあります。「LINE広告は、2026年10月下旬頃をもって広告配信を停止し、その後、段階的に提供を終了する予定です」[1]。続けて「『LINEヤフー広告 ディスプレイ広告』への移行をご検討くださいますようお願いいたします」と案内されています[1]。
読み違えやすいのは、ここで名前が挙がっているのがYahoo!広告ではないところです。移行ガイドによれば、2026年4月にLINE広告とYahoo!広告 ディスプレイ広告が統合し、「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」として提供されています[3]。Yahoo!広告へ移すという案内ではありません。
スケジュールは段階に分かれています。2026年4月から10月下旬頃までが移行期間で、この間は配信を継続できます[3]。10月下旬頃が広告配信の停止予定で、「配信停止後も、レポート確認など参照のみ可能です」と注記が付いています[3]。2027年3月末頃が提供終了予定で、こちらには「レポート確認もできなくなります」とあります[3]。日程は変更される可能性があるとの但し書きも付いています[3]。
配信の停止より前に終わる機能もあります。新規の「キャンペーン」「広告グループ」「広告」の作成は、概要スケジュールとして2026年10月上旬〜中旬頃が示されました[2]。移行そのものも自動では進みません[3]。

同じLINEヤフー広告でも、検索広告の変更とは対象が異なる#
検索広告では2026年9月に広告表示アセットの自動作成が始まります(LINEヤフー広告が9月に自動アセット開始)。あちらは広告の遷移先が増える話で、対象が異なります。
移行の手順そのものは、公式のガイドとツールに沿って進めれば済みます。作業の中身に不足はありません。ずれるとしたら、着手の前後関係のほうです。移行を終えてから「移行前と比べてどうか」を確認しようとすると、比較の土台が先に無くなります。土台を作る作業は、移行より前です。
2.移行ツールが運ぶのは配信データまで#
移行ツールがコピーするのは配信データで、過去の実績とレポートは対象外です。
移行ガイドの説明はこうです。「移行ツールは、LINE広告の配信データを、可能な限りLINEヤフー広告 ディスプレイ広告へコピーする機能です」[3]。利用には「認証済みビジネスマネージャー連携が必須です」とも明記されています[3]。
運ばれないものも項目ごとに整理されています。「過去の配信実績やレポートは移行されません。これに伴い、自動入札などの学習データも移行されません」[3]。計測側も同様で、「タグやコンバージョンの設定は移行されないため、再設定が必要です」とあります[3]。

引き継がれない学習データは、移行後の初速に効きます。移行ガイドは「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告では、配信実績やオーディエンスの蓄積をもとに最適化が行われます」としています[3]。蓄積を起点にする仕組みで、その蓄積が移行後にゼロから始まります。
LINEの名称で走る施策でも、対象のサービスは別々になる#
LINE公式アカウントのメッセージ配信は別のサービスで、料金の改定も別に案内されています(LINE追加メッセージが10月改定)。案内が同じ時期に重なりますが、移行の要否は別です。
3.移行をまたいで比較できる物差しは、自社サイト側にある#
移行の前後を同じ基準で比較するには、媒体の管理画面の外に集計の起点を置きます。
移行後に確認したいのは、たいてい同じ問いです。移行前と比べて広告経由の売上効率は上がったのか、下がったのか? 答えるには、前後を同じ定義で集計した値が要ります。
媒体の管理画面はこの用途に向きません。過去の配信実績とレポートは移行先へ運ばれず[3]、移行元のレポートの参照にも2027年3月末頃という期限が付くからです[3]。

自社サイト側で集計していれば、この期限は付きません。セッションと売上はサイトで発生し、広告の管理画面がどれでも計上先は変わらないからです。売上をセッションで割ったRPS(1セッションあたりの売上)は、管理画面が入れ替わっても同じ定義のまま続きます。同じ線引きはLINE公式アカウントにもあり、管理画面が示すのはクリックまでです(LINE公式アカウントの売上効果)。
手作業で組むと、移行前の期間から作り直すことになる#
手で組む場合、移行前のLINE広告の管理画面からレポートを書き出し、移行後の管理画面から同じ粒度のレポートを取得します。ただコンバージョンの設定は再設定後のものになっているので[3]、2つをそのまま突き合わせることはできません。定義と表記を揃える作業が先に挟まります。
同じ画面に置いても、媒体が計上したコンバージョン(媒体の基準による件数)とサイトが計上した売上(サイトで発生した購入の金額)は単位が異なります。分子と分母の単位を先に確かめない限り、その割り算には意味が生まれません。媒体別のROASを合算すると実態から離れる理由も同じで、こちらは媒体別ROASの合算は過大で扱いました。
RevenueScopeの解決策
RevenueScopeは、サイト側で計測したセッションと売上をチャネル別に集計して表示します。LINE Adsは分類済みの広告媒体のひとつで、着地URLに付くクリックID ldtag_cl をUTMと一緒に自動で取得し、UTMが付いていない広告流入でもチャネルの判定に使います。判定の材料はタグが受け取ったUTM・クリックID・リファラーだけで、そのいずれも付かないクリックはDirectやReferralに分類されます。なお、移行後に ldtag_cl が同じ名称で提供されるかは公開情報では確認できていないため、UTMパラメータを付けて内訳を確かめてください。
広告費の登録は、年・月・チャネル単位のフォーム入力か、CSVの一括取り込みで行います。入力できるチャネルは14で、LINE Adsもそのひとつです。登録した期間はチャネル別のROAS(RS計測売上÷広告費)を売上と同じ画面で比較でき、登録の無い期間は表示されません。売上効率の比較だけなら広告費の登録は要らず、RPSはサイト側のセッションと売上だけで算出します。
RSにMCP経由でAIアシスタントに聞くとこう返る#
チャネル別の売上効率を尋ねると、こう返ってきます。
| チャネル | セッション | 売上 | RPS |
|---|---|---|---|
| Google検索 | 9,800 | 176.4万円 | 180円 |
| Google Ads | 5,400 | 129.6万円 | 240円 |
| LINE | 3,200 | 40.9万円 | 128円 |
| 1,500 | 19.5万円 | 130円 |
※ 一例(イメージ)。架空の化粧品ECを想定したサンプルデータのフィクションサイトです。見本ECはライブのデータのため、実際の画面の値とは異なります。
チャネル別で返るのはRPSまでです。客単価と購入率は、内訳をキャンペーン単位(utm_campaign)へ展開したときに加わります。LINEを展開すると、こう返ってきます。
| キャンペーン | セッション | 売上 | RPS | 客単価 | 購入率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 新規向けの認知 | 2,000 | 25.6万円 | 128円 | 16,000円 | 0.8% |
| 既存向けの再訪促進 | 1,200 | 15.3万円 | 128円 | 5,100円 | 2.5% |
※ 一例(イメージ)。同じフィクションサイトのキャンペーン別内訳。
新規向けは客単価16,000円に購入率0.8%、既存向けは客単価5,100円に購入率2.5%で、購入の起き方も単価も対照的です。それでも掛け合わせたRPSはどちらも128円で、伸ばすレバーが逆を向いた2つが同じ効率として見えています。学習データが引き継がれないのは自動入札の側なので[3]、移行後にまず確かめる値は購入率のほうです。
FAQ#
よくある質問#
Q. 移行しないと、LINEに広告を出せなくなりますか?
A. 止まるのはLINE広告からの配信です。移行ガイドは配信停止予定を2026年10月下旬頃としており[3]、完了しないまま停止予定日を過ぎると配信は止まります。公式は移行先を「これまで『Yahoo!広告 ディスプレイ広告』として提供してきた広告配信基盤を活用し、LINEおよびYahoo! JAPANの掲載面に対し、統合された広告プラットフォームから広告配信が可能なディスプレイ広告サービスです」と説明しています[1]。これはサービスの説明であって、移行すれば個々の広告がこれまでと同じように配信されると約束するものではありません。
Q. 移行ツールを使えば、過去のレポートも移りますか?
A. 移りません。移行ガイドには「過去の配信実績やレポートは移行されません。これに伴い、自動入札などの学習データも移行されません」とあります[3]。移行元のレポートは配信停止後も参照のみ可能で、2027年3月末頃の提供終了予定で確認できなくなります[3]。
Q. 移行の前後で広告の効率が上がったかを、どう確認しますか?
A. 媒体の管理画面だけで組むと、移行前の期間の参照に期限が付きます。サイト側でセッションと売上を集計しておけば、RPSは前後で同じ定義のまま続きます。広告費に対して売上が伸びない状態の見分け方は広告費が溶けるチャネルで整理しました。
まとめ#
LINE広告は2026年10月下旬頃に広告配信を停止する予定で、公式は「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」への移行を案内しています[1]。移行ツールが運ぶのは配信データまでで、過去の配信実績とレポート、自動入札などの学習データ、タグとコンバージョンの設定は移行されません[3]。
移行の前後を同じ基準で比較する材料は、移行先の管理画面には引き継がれません。サイトで発生したセッションと売上を自社側で集計しておけば、RPSは管理画面が入れ替わっても同じ定義のまま続きます。この集計を始めるのは、移行の作業より前です。
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