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1円オーソリ禁止|決済代行別の対応3パターン

カードが使えるかどうかを確かめるだけの1円オーソリが、ブランドルールの変更で使えなくなります。GMOペイメントゲートウェイは2026年9月30日から「仮売上」ではなく「有効性チェック」の区分で処理するよう案内し、ゼウスとベリトランスは金額0円での与信決済への切り替えを求めています。クロネコwebコレクトでは、決済代行の側が1円を0円に読み替える仕様変更が入ります。同じルール変更でも、加盟店が何をするかは契約している決済代行によって3つに分かれます。自社がどれにあたるかの見分け方と、切り替えをまたいで数字を同じ定義で比べられる状態を9月のうちに作っておく理由をまとめました。

1円オーソリ禁止|決済代行別の対応3パターン

カードが使えるかどうかを確かめるためだけの1円オーソリが、ブランドルールの変更で使えなくなります。ただし、加盟店が何をするかは契約している決済代行によって3つに分かれます。自社がどれにあたるのかと、切替をまたいで同じ定義で比較できる状態の作り方をまとめました。

この記事のまとめ#

  • 禁止されるのは有効性確認を目的とした仮売上で、1円の決済そのものが全面的に使えなくなるわけではありません
  • 加盟店の手番は3つに分かれます。決済代行が自動で読み替える、処理の区分を「有効性チェック」へ変更する、金額を0円へ変更する、のいずれかです
  • 適用日は9月28日(クロネコwebコレクト)、9月30日(GMOペイメントゲートウェイ・SMBC GMO PAYMENT・ベリトランス)と分かれ、ゼウスの表は10月1日以降の課金方法として書かれています
  • どの告知も、自社のどの処理が対象かまでは書いていません。1円オーソリを呼んでいる場所は加盟店側にしか分かりません
  • 有効性確認は購入より手前の処理なので、切替の影響は売上にも注文件数にも反映されません

1.同じルール変更でも、加盟店がやることは3つに分かれる#

結論から書くと、加盟店の手番は「決済代行の側が1円を0円に読み替える」「処理の区分を変更する」「金額を0円にする」の3つに分かれます。分け目は契約している決済代行です。

10月の後半に、カードの登録ができないという問い合わせが1件届いたとします。いつから起きていたのかを遡ろうとしても、9月末に決済まわりで何が切り替わったのかを記録していなければ、切り分けは問い合わせが届いた日から先へ進みません。9月中に確かめておくことは1つで、契約している決済代行がこの3つのどれにあたるのかです。

決済代行ごとの適用日と加盟店の手番

決済代行適用日加盟店の手番
クロネコwebコレクト2026年9月28日(本番環境)[3]決済代行の側が1円を0円に読み替える
GMOペイメントゲートウェイ2026年9月30日[2]処理の区分を「仮売上」から「有効性チェック」へ変更する
SMBC GMO PAYMENT2026年9月30日[4]処理の区分を「仮売上」から「有効性チェック」へ変更する
ベリトランス2026年9月末日(加盟店対応期限)[5]有効性確認の金額パラメータを0円へ変更する
ゼウス表は2026年10月1日以降の課金方法[1]金額0円での与信決済へ変更する

ゼウスの告知だけは、日付の書き方が2つあります。本文には、適用開始は2026年9月頃を予定しており、詳細な日程は確定次第あらためて案内する、と書かれています。一方で変更点④に置かれた表の見出しは「課金方法(2026年10月1日~)」です[1]。2つを1つの日付にまとめず、そのまま両方を控えておきます。ブランドルール自体の施行日は2026年10月1日で[5]、各社の対応期限が9月末に寄っているのはその手前に置かれているためです。

クロネコwebコレクトでは、加盟店が金額1円で送っても、決済代行の側が0円に読み替えてオーソリします[3]。ただし、自動で読み替えられるからといって加盟店の作業が無いとは限りません。同じ資料では、一部のカートを除く連携カートを利用している場合は個別の対応が不要と案内されている一方、自社構築のサイトについては、有効性確認を目的として1円以外の金額で少額オーソリを実施している場合は1円に変更するよう依頼されています[3]。読み替えの対象は1円だけなので、2円や10円で実施していると対象から外れます。

もう1つ、誤読しやすい点があります。禁止されたのは1円の決済そのものではありません。ゼウスの表では、少額1円オーソリが不可になるのは仮売上決済のときだけで、即時決済では引き続き可能です[1]。GMOペイメントゲートウェイとSMBC GMO PAYMENTの告知も、禁止の対象を「売上を目的としない仮売上」と書いています[2][4]。

(ゼウスの告知にある取引区分ごとの可否表を再現した図。少額1円オーソリと0円オーソリを、仮売上決済と即時決済で分けて示している。不可は少額1円オーソリと仮売上決済の組み合わせだけで、残り3つはいずれも可)

同じブランドルール変更でも、仮売上の売上可能期間が25日へ短縮された変更は機序が異なります。あちらは与信を保持できる期間が短くなり、期限切れが自動で取り消される話でした。こちらは有効性確認という手段そのものが使えなくなる変更です。

2.どこで1円オーソリを呼んでいるかは、告知には書かれていない#

結論から書くと、告知が答えられるのは契約している決済代行に作業があるかないかまでで、自社のどの場面で1円オーソリを呼んでいるかは、どの告知にも書かれていません。

ゼウスは少額のオーソリを実施しているかの確認を依頼し[1]、GMOペイメントゲートウェイとSMBC GMO PAYMENTは1円など少額で仮売上を実施している場合は、と条件を付けて区分の変更を案内しています[2][4]。ベリトランスは、有効性確認で明示的に少額を指定している場合は0円に変更してほしい、という書き方です[5]。どれも主語は加盟店で、どの画面のどの処理がそれにあたるのかは書かれていません。

カート事業者の側からも同じ日付で案内が出ています。カラーミーショップは、2026年9月30日以降、売上を目的としない有効性確認のための仮売上処理が禁止されると書き、各決済代行が提供する有効性確認専用のチェックツールを利用するよう案内しています[6]。カートの側から見ても、次に何をするかは契約している決済代行の側で決まります。

この分岐の出発点は、告知ではなく自社の側にあります。告知が答えられるのは、契約している決済代行に作業があるかないかまでです。有効性確認を行っている場面がある場合は、その処理がどの画面から呼ばれているのかを実装で確認します。

さらに問題になるのは、切替そのものが購入より手前で起きることです。計測の売上は注文の時点で計上されるため、今回の変化は売上にも注文件数にも反映されません。反映されないので、切替の後に何かが変わっても手がかりが残りません。

同じ時期に決済側で起きるもう1つの変更は部分売上・部分返金の提供終了で扱いました。あちらは購入した後の金額の扱いが対象です。かご落ちが急増する場合の診断は、不正利用者が少額の決済でカードを試す現象を扱っています。少額のオーソリという言い方は同じでも、実施する主体が逆です。

3.適用日が集中するので、10月に変わったときの原因を1つに絞れない#

結論から書くと、9月28日から10月1日にかけて適用日が集中するため、10月に何かが変わっても原因の候補が同時に複数立ちます。

日付を時系列で書き出すと、次のようになります。9月28日にクロネコwebコレクトの本番環境で読み替えが始まり[3]、9月30日にGMOペイメントゲートウェイとSMBC GMO PAYMENTで売上を目的としない仮売上が禁止され[2][4]、同じ9月末日がベリトランスの加盟店対応期限です[5]。ゼウスの表は10月1日以降の課金方法として書かれています[1]。

同じ時期には、有効性確認とは別の変更も入ります。GMOペイメントゲートウェイとSMBC GMO PAYMENTでは、10月2日から実売上期限を超過した取引のキャンセル処理が始まります[2][4]。10月に数値が変わったとき、有効性確認の切替なのか、期限超過のキャンセルなのか、季節の変動なのかを切り分ける材料は、9月中にしか用意できません。

用意しておくのは、切替の前と後を同じ定義のまま比較できる状態です。比較する対象は売上ではありません。有効性確認は購入より手前の処理なので、そこで止まった訪問者は「起きなかった購入」として売上にも注文件数にも反映されません。確認する場所は、その処理を呼んでいる画面から先へ進んだ件数のほうです。決めておくのは3つで、1つ目は切替予定日、2つ目は有効性確認を呼んでいる画面のURL、3つ目はその画面の推移を前後どの期間で比較するかです。

(切替日を挟んだ週次の推移を示した説明用の図。横軸は切替の3週前から2週後までの6点、縦軸はカード登録画面から先へ進んだ件数。切替前は412件、398件、405件で推移し、切替週に361件へ下がり、その後は349件、344件と続いている。架空のECサイトQのイメージ)

仕様の切替をまたいで前後の比較を続ける考え方はカート移行をまたいで計測を続けるに、購入そのものを計測に載せる手順はECサイトの購入計測にまとめました。

決済代行の管理画面で確かめられるのは、その処理が通ったかどうかまでです。オーソリが0円で成立したことは取引照会で確認できます[3]。その処理を呼んでいる画面から先へ何人進んだのかは、決済側のどこにも表示されません。

RevenueScopeの解決策

RevenueScopeは、ページ別の推移を同じ定義のまま比較できるようにします。ページ別タブでは、ページごとの閲覧数・閲覧数の前期比・平均滞在秒を表示します。期間を切替日の前と後で指定すれば、同じページの同じ指標で前後を比較できます。ページ名はタイトルとパスの2段で表示されるため、有効性確認を呼んでいる画面がどれかを一覧から判別できます。

架空店舗Aのページ別の一事例(イメージ)

ページ閲覧数前期比平均滞在秒
カード情報の登録1,200+2%95秒
定期便の申し込み1,150+1%92秒
商品一覧3,400-4%48秒

※上の表は説明用に組み立てた一例です。デモ画面が表示するのは見本ECのサンプルデータ(日々更新)なので、ページ名も数値も一致しません。

上位2ページの閲覧数の差は約4%、前期比は1ポイントの差です。切替日の前後でこの2つを比較しても、変化があったとは言えません。判断を分けるのは、この表に出ていない、そのページで訪問者が次の操作へ進んだ回数のほうです。

RevenueScopeは、購入以外の任意のアクションを計測します。計測したい要素にdata-rs-goal属性を1つ足すだけで、コードもタグ設定も不要です。有効性確認を呼んでいるボタンに属性を足しておけば、そのボタンが何回押されたかをページ別に表示します。回数はユニークではないため、同じ人が3回押せば3回として集計します。goalイベントとセッション売上は同じデータに載るので、あとから突き合わせられます。画面上は別々に表示されます。

9月のうちに属性を1つ足しておけば、切替日の前と後で、同じページの閲覧数・前期比・そのボタンが押された回数を同じ定義のまま比較できます。

FAQ#

よくある質問#

Q. 1円の決済は、これから一切できなくなりますか?

A. 一切できなくなるわけではありません。ゼウスの表では、少額1円オーソリが不可になるのは仮売上決済の場合で、即時決済では引き続き可能です[1]。禁止されているのは売上を目的としない仮売上、つまり有効性確認だけを目的とした処理です[2][4]。

Q. 自社が対応の対象かどうかは、どこで確かめますか?

A. 出発点は契約している決済代行の告知ですが、そこで分かるのは作業があるかないかまでです。どの画面のどの処理が有効性確認を呼んでいるのかは告知に書かれていないため、自社サイトの実装を確認します。

Q. 決済代行が自動で0円に読み替える場合、加盟店は何もしなくてよいですか?

A. そうとは限りません。クロネコwebコレクトの資料では、自社構築のサイトについて1円以外の金額で行っている少額オーソリを1円に変更するよう依頼されています。読み替えの対象は1円だけです[3]。

Q. 切替の影響は、売上のレポートで確認できますか?

A. 確認できません。有効性確認は購入より手前で走る処理なので、そこで止まった訪問者は注文にも売上にも反映されません。確認する場所は、その処理を呼んでいる画面から先へ進んだ件数のほうです。

まとめ#

9月のうちに終える作業は、確認ではなく基準の確保です。まず、契約している決済代行の切替予定日を記録します。クロネコwebコレクトは9月28日[3]、GMOペイメントゲートウェイとSMBC GMO PAYMENTは9月30日[2][4]、ベリトランスの加盟店対応期限は9月末日[5]、ゼウスの表は10月1日以降の課金方法として書かれています[1]。

次に、その日を挟んで比較する期間を先に決めます。前3週と後3週のように幅を決めておけば、10月に何かが変わったときに条件を後付けせずに済みます。

最後に、比較する対象を売上以外にも用意します。切替日をまたいで同じ定義のまま追える指標を9月中に1つ確保しておけば、10月の変化を1つずつ切り分けられます。

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