同じ25日ルールでも、期限を過ぎた注文の扱いは一律ではありません。決済代行が自動で取り消す場合もあれば、現時点では売上処理を続けられる場合もあります。この記事では、GMOペイメントゲートウェイ、makeshop、futureshopの決済経路ごとに、取消後の状態と店舗に残る作業を整理します。
目次
この記事のまとめ#
- 仮売上を実売上にできる期間が25日へ短くなる日は決済代行ごとに異なり、GMOペイメントゲートウェイでは2026年7月23日にすでに切り替わっています
- GMOペイメントゲートウェイでは10月2日から、9月6日以降の仮売上を26日目に日次で取り消し、トランザクション処理料も発生します
- makeshopは期限切れの状態を注文へ反映しますが、購入者への連絡は店舗対応です。futureshopでSBPSを使う場合は、25日へ短縮しても現時点では自動取消になりません
- 対象かどうかを分けるのは、カートでも決済代行でもなく管理画面の売上方式の設定です。実売上モードなら直接の影響はありません
- 決済代行側の取消だけでは、計測済みの売上は自動で減りません。GA4はrefundイベントを別に送れば返金を計測できますが、RevenueScopeは売上を自動減算しません
1.適用日は決済代行ごとに異なる#
「10月からの話」という理解は、GMOペイメントゲートウェイのPGマルチペイメントサービスを使っているなら、2026年7月23日の時点で通用しなくなっています。この日から実売上可能期間が短くなりました。7月22日までに成立した仮売上(カード会社に利用枠を確保した段階で、代金を確定させる売上処理はまだ済んでいない状態)は従来どおり60日間ですが、7月23日以降に成立した仮売上は25日間です[1]。日数は仮売上日の当日を0日として計算します[1]。
GMOペイメントゲートウェイの自動キャンセル処理は、2026年10月2日に始まります。2026年9月6日以降に仮売上となった取引が対象で、10月2日以降、25日を経過した26日目に日次でキャンセル処理が実行されます。9月5日までに成立した取引は、期限を超過してもキャンセル処理の対象になりません[1]。
フューチャーショップのF-REGIは、また別の日付です。2026年10月6日以降に受注した承認済み注文から25日ルールが適用され、注文日(オーソリ取得日)から25日以内に売上処理を行わなかった場合は、エフレジ社側で自動的に承認が取り消されます。一方、10月6日より前に発生した承認済み取引は60日ルールのまま残り、こちらは期間を超過してもF-REGI側では自動取消を実行しないため、必要に応じてサイト側で取消処理を行います[2]。

カラーミーショップの告知は、元の期間の書き方が異なります。仮売上の有効期間が最長90日間から25日間へ短縮されると案内されていて、適用は2026年7月以降、決済代行サービスごとに順次と説明されています[3]。60日から25日へと読んで予定を組んでいたなら、短縮幅は想定より大きく、期限に引っかかる注文もその分だけ増えます。
実売上可能期間の短縮日と、自動キャンセルの開始日は別々に確認します。GMOペイメントゲートウェイでは、10月の取消開始を待たず、7月23日以降の仮売上から25日の期限が適用されています[1]。
2.対象かどうかを分けるのは売上方式の設定#
予約販売をやっているが、自社サイトが対象なのか分からない。この判定は、カートの種類でも決済代行の名前でも決まりません。分かれ目は、管理画面で選んでいる売上方式です。
カラーミーショップの告知は、影響を受けるのが「仮売上」モードで利用中の店だけだと明記しています。対象になるのはカラーミーペイメント(クレジット決済)とクレジット(PGマルチペイメント)の2つです。ZEUS・SMBC GMO PAYMENT・SGシステムなどは実売上のみを提供しているため、直接の影響はありません。仮売上モードかどうかは、管理画面の売上方式の設定で確認できます[3]。

実売上モードなら、ここで終わりです。仮売上モードだった場合は、注文から発送までの日数を洗い出します。フューチャーショップは、影響が大きい運用として「予約販売」「受注生産」「お取り寄せ」など、注文から発送まで25日以上かかるものを挙げています[2]。
ただし発送が速ければ安全、とも限りません。同じ告知には、発送自体が数日で完了する商品であっても対象になりうる、と書かれています。発送後の売上確定処理が遅れてしまうと、場合によっては25日を超え、承認取消の対象となる可能性がある、という説明です[2]。締め日にまとめて売上処理をしている運用は、ここに当たります。管理画面のどこで売上を確認するかという話はカラーミーショップのアクセス解析にまとめました。この記事で見ているのは、その手前にある売上方式の設定です。
期限を過ぎた後の対応も確かめておきます。F-REGIでは2026年10月6日以降、管理画面から手動で与信を取り直せます。ただし、カードの状態によっては再承認そのものが失敗することがあります。カード会社によっては、利用速報の通知が顧客へ送信されることもあります。再承認処理を行った取引は3Dセキュアの補償対象外になり、契約内容によってはトランザクション手数料も発生します[2]。GMOペイメントゲートウェイの側でも、キャンセル処理によってトランザクション処理料が発生します[1]。
フューチャーショップは、発送まで日数がかかる場合に予約販売機能の「あとから承認(オーソリ)」を案内しています。購入時にはカードの有効性確認だけを行い、発送のタイミングに合わせてオーソリを取得します。注文時点ではなく発送に近いタイミングで取るため25日ルールの影響を受けにくくなる、と告知は説明しています。発送まで25日以上かかる商品を扱うなら期限内の売上処理は難しいので、この機能の利用を検討してほしい、とも書かれています。利用にあたってはF-REGIの「クレジットカード番号保持機能」の申し込みが必要で、留意点は再承認の場合と同じ4つ、オーソリの失敗・利用速報の通知・3Dセキュアの補償対象外・トランザクション手数料です[2]。
この告知は、購入時の有効性確認に使う金額や処理区分までは説明していません[2]。有効性確認目的の少額仮売上の禁止とは分けて確認し、「あとから承認なら影響を受けない」とは判断しないでください[1]。
もう1つ、25日より期限が短くなる場合があります。海外発行カードです。同じ告知は、売上処理の期限をVISAが5日以内、Mastercardが2日以内と案内しています。この期間を超えて売上処理を行った場合は、国内発行カードのような自動取消ではなく、チャージバックとなる可能性があります。ただしJCB・AMEX・Dinersの海外発行カードは、国内発行と同じ25日です[2]。
3.期限を過ぎた注文は計測の売上に残り続ける#
GMOペイメントゲートウェイでキャンセル処理が実行されると、その取引のステータスは「返品」へ変更されます。その後に売上処理を行うなら、再オーソリまたは再度の決済が必要です[1]。決済の側では、こうして取引が1件減ります。
購入時にpurchaseイベントを送る構成では、入金確定より先に計測上の売上が立ちます。決済代行側の取消だけでは、その売上は自動で減りません。GA4は対象のtransaction_idを指定したrefundイベントを送ることで返金を計測できます[6]。RevenueScopeは同じページのdataLayerから購入情報を受け取り、返金や取消による売上の自動減算は行いません。
同じ構造はGA4の売上が経理と合わないで扱いました。あちらの発生源は返品で、こちらはオーソリの期限切れです。計上が注文時点で確定するという仕組みが同じなので、経理の数字と食い違う形も同じになります。計上そのものが実際の注文より多くなる別の型はGA4の購入数が注文より多いにあります。
期限切れの注文を確認する場所は、決済代行やカートの管理画面です。集客のレポートだけでは、どの注文が未回収になったかは判断できません。注文番号と計測側のtransaction_idが対応していれば照合に使えますが、RevenueScopeが決済の状態と注文を自動照合するわけではありません。
4.25日を過ぎた注文は決済経路で扱いが異なる#
期限超過後に何が自動で行われるかは、決済代行とカートの組み合わせで異なります。GMOペイメントゲートウェイは対象取引を取り消し、makeshopはその結果を注文へ反映します。futureshopでSBPSを使う場合は、現時点では25日を超えても自動取消になりません[1][4][5]。
makeshopは2026年10月1日までに、GMOペイメントゲートウェイとSMBC GMO PAYMENTの取消結果を反映する機能を公開予定です。対象は「仮売上・実売上」設定の通常注文と定期注文で、即時売上の予約注文は対象外です[4]。
取消を検知した注文は、深夜に1日1回「仮売上期限切れ」へ更新されます。購入者のマイページには再決済ボタンが表示され、再決済は即時売上になります。店舗には対象注文をまとめたメールが届きますが、購入者への自動通知はありません。再決済の案内は店舗から個別に送ります[4]。
期限切れへの更新だけでは、在庫やポイントは戻りません。注文自体を取り消す場合は店舗でキャンセル処理を行います。カード番号を変更して再決済した場合は、新しい注文番号が発番されます。元の番号の仮売上がPG側で自動取消されると、トランザクション処理料が発生します[4]。
futureshopのSBPSは、2026年10月1日に保持期限を45日から25日へ短縮します。ただし、告知では25日を超えても現状は承認取消にならず、売上処理が可能とされています。25日を超える商品では再与信か再決済を前提とする運用が案内されています。再与信は失敗する場合があり、3Dセキュアの対象外です[5]。F-REGIの自動取消と混同せず、自社が契約する決済代行の案内を確認します。
RevenueScopeの解決策
購入時の情報で集計した売上には、後で取り消される注文が含まれる場合があります。広告費の配分を決める前に、決済側で期限切れや未回収の注文を確認します。
取消による売上の減少率が全チャネルで同じなら、RPSの順位は変わりません。ただし、その条件が自社で成立するとは限りません。RevenueScopeのチャネル別内訳で、売上・セッション・RPSを比較します。RPSは1セッションあたりの売上です。
注文が少ないチャネルでは、1件の未回収でRPSが大きく変わります。
架空のECサイトDのチャネル別の一事例(イメージ)
| チャネル | セッション | 売上 | RPS |
|---|---|---|---|
| 1万 | 150万円 | 150円 | |
| Google Ads | 5,000 | 60万円 | 120円 |
| 200 | 6万円 | 300円 |
※デモ画面に出るのは見本ECのサンプルデータで、日々更新されます。上の表はそれとは別物で、母数の小さいチャネルがどう見えるかを説明するために数値を組みました。チャネル名も金額も一致しません。
RPSが最も高いのはEmailの300円で、Instagramの150円の2倍です。ただし、Emailの売上6万円は3万円の注文2件によるものです。そのうち1件が未回収になったとします。未回収分を除いて計算し直すと、3万円÷200セッションでRPSは150円です。これは手元での再計算で、RevenueScopeの表示が自動で150円に変わるという意味ではありません。
注文2件のEmailでは、1件の未回収でRPSが半減します。取消の影響がチャネルによって異なるなら、計測上のRPSの順位もそのまま予算配分に使えません。
Emailは入金状況を確かめてから、広告費を追加するか判断します。InstagramとGoogle Adsも、未回収の影響と広告費を確認したうえで比較します。RevenueScopeで同じ期間のチャネル別数値を確認すると、配分判断に使う売上とセッションを継続して比較できます。
FAQ#
よくある質問#
Q. 10月からと聞いていたのに、もう期限切れの注文が出ているのはなぜですか?
A. 適用日が決済代行ごとに異なるためです。GMOペイメントゲートウェイのPGマルチペイメントサービスでは、2026年7月23日以降に成立した仮売上から実売上可能期間が25日になっています[1]。10月2日に始まるのは、期限を過ぎた取引のキャンセル処理のほうです[1]。
Q. 自社サイトが対象かどうかは、どこで確かめますか?
A. 管理画面の売上方式の設定です。カラーミーショップの告知では、影響を受けるのが「仮売上」モードで利用中のショップだと明記されています。実売上のみを提供する決済サービスを使っている場合は、直接の影響がないと案内されています[3]。
Q. 発送が数日で終わる商品なら、関係ありませんか?
A. 関係しないとは限りません。フューチャーショップの告知には、発送が数日で完了する商品でも承認取消の対象になりうると書かれています。発送後の売上確定処理が遅れて25日を超えた場合です[2]。締め日にまとめて売上処理をしている運用は確認の対象になります。
まとめ#
最初に管理画面で売上方式と決済代行を確認します。仮売上で運用しているなら、注文から売上確定までの日数と、期限超過後の対応を確認してください。makeshopでは購入者への再決済案内が店舗に残ります[4]。futureshopはF-REGIとSBPSで取消の扱いが異なります[2][5]。
GMOペイメントゲートウェイでは、2026年7月23日以降に成立した仮売上の実売上可能期間はすでに25日です[1]。自社の仮売上日と売上確定期限を確認し、期限内に処理できる注文から対応してください。
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参考文献#
- [1] GMOペイメントゲートウェイ 「[仕様]クレジットカード/ブランドルール変更に伴う取引仕様変更(実売上期限変更等)」 2026
- [2] フューチャーショップ 「【重要:F-REGIご利用サイトさまへ】Visa・Mastercardブランドルール変更に伴うクレジットカード決済の仕様変更について」 2026
- [3] カラーミーショップ 「【重要】VISA・Mastercardのルール変更に伴うクレジットカード決済の仕様変更について(7/14更新)」 2026
- [4] makeshop 「PG(SGP)カード決済における自動キャンセル注文の[仮売上期限切れ]反映と再決済への対応について」 2026
- [5] フューチャーショップ 「【重要:SBPSご利用店舗さまへ】国際カードブランドルール変更に伴うクレジットカード決済の仕様変更について」 2026
- [6] Google 「Measure ecommerce」 2026






