GA4に「Source Group(ソースグループ)」という参照元をまとめる項目が加わりました(2026年6月)。これまでバラバラに記録されていた参照元(instagram、ig など)が、「Instagram」のようにきれいにまとまります。見やすさという点では確かに便利になりました。ただ、まとまったままの粒度で予算を判断すると、配信の良し悪しを取り違えます。参照元が「きれいに見える」ことと、「配信の投資判断ができる」ことは別だからです。この記事では、Source Groupで何が変わったかを押さえます。そのうえで、なぜ配信ごとの売上効率まで割らないと判断を外すのかを、見本ECのデータで整理します。
目次
この記事のまとめ#
-
GA4にSource Groupが加わり、バラバラな参照元がきれいにまとまった
「%instagram%」「ig」などの表記ゆれが「Instagram」の1つにそろう。細かい参照元データはこれまでどおり残る
-
まとめた粒度のまま判断すると、配信を取り違える
まとめた1行のRPSは平均。中に含まれる配信ごとの差は、その平均にならされる
-
配信の良し悪しは、セッション数ではなく売上効率(RPS)で決まる
セッションが同じくらいでも、1セッションあたりの売上は配信ごとに0円〜446円まで開く(見本EC)
-
まとめた1行は、配信別に割って売上効率で並べて初めて判断できる
まとめた把握はGA4、予算判断は配信別のRPSまで――この分担で外しにくくなる
1.Source Groupで参照元の見え方はどう変わったか#
Source Groupは、バラバラだった参照元の値を、高いレベルのカテゴリにまとめて見せる、GA4の新しい項目です[1]。2026年6月に追加されました。「%instagram%」や「ig」のように表記がゆれていた参照元が、「Instagram」という1つの名前にそろいます。
ここで最初に押さえたいのは、Source Groupは「まとめた見方を1つ足したもの」だという点です。細かい参照元/メディアのデータは、これまでどおり残ります。Source Groupは、その上に「まとめた粒度」の見方を1枚重ねただけです。細かい値はそのまま手元にあり、まとまった見方が増えた、と考えると正確です。
よく似た話が、少し前にGoogle Search Console(GSC)でもありました。ただし今回は別ものです。GSCの新機能は「検索での露出(表示回数・クリック)」側の話で、こちらのSource GroupはGA4=「サイトに来た流入」側の話です。データの出どころ(GSCかGA4か)も、見ている対象(検索露出か、サイト流入か)も違います。GSC側の整理はGSCのプラットフォーム プロパティ|露出は見えても売上は別にまとめました。
まとまって見やすくなったこと自体は歓迎できます。ですが、まとめた粒度は「流入を大づかみに把握する」のには便利でも、「どの配信に予算を足すか」を決めるにはそのままでは足りません。その理由を次の章で見ます。
2.粒度をまとめて判断すると配信を取り違える理由#
まとめた粒度(Source Groupや既定のチャネル[2])は、中に含まれる配信ごとの差を1つの平均にならします。だから、まとめた行の数字だけで判断すると、勝っている配信も負けている配信も見分けられません。
具体例で見ます。見本ECの「Meta広告」を1行のまま見ると、RPS(セッションあたり売上)は109円です。RPSは、流入1セッションあたり平均でいくら売れたかを表す数字です。109円と聞くと、良くも悪くも平均的な配信に見えます。
ところが、このMeta広告を配信(キャンペーン)ごとに割ると、姿がまったく変わります。リターゲティング配信はRPS201円で、まとめた平均の倍近くを売っています。一方で、あるプロスペクティング配信は132円、別の類似オーディエンス配信にいたってはRPS0円です。同じ「Meta広告」という1行の中に、しっかり売っている配信と、まだ売上ゼロの配信が同居しています。

平均の109円だけを見ていると、この差は分かりません。「Meta広告は普通くらい」で判断が止まります。すると、本当は伸ばすべきリターゲティングに予算を足せず、売上ゼロの配信を止められない、という取り違えが起きます。まとめた粒度がきれいなほど、「1行=1つの実力」と読んでしまいやすいのが、やっかいなところです。
3.配信の良し悪しは売上効率で割って初めて分かる#
配信の良し悪しは、セッション数の多さではなく、売上効率(RPS)で決まります。セッションを同じくらい集めていても、1セッションあたりの売上は配信ごとに大きく開くからです。
さきほどの見本ECを、配信ごとにセッション数とRPSの両方で並べてみます。おもしろいのは、セッション数はどの配信も37〜50前後で、大きくは変わらないことです。集めている流入の量だけを見ると、どれも似たり寄ったりに見えます。
ところがRPSは、0円から446円まで開きます。たとえば、ある指名系の配信は43セッションを集めていますが、売上は0円です。一方、Google広告のP-MAX配信は37セッションと数はほぼ同じなのに、RPSは446円です。集めた量が近くても、売れ方は正反対です。

だから、配信の評価は「何セッション集めたか」では足りません。「そのセッションが、いくら売ったか」まで割って、はじめて予算を動かす判断ができます。まとめた行のセッション数や合計売上をながめているだけでは、この差にたどり着けません。UTMパラメータ(流入元を記録するための印。utm_campaignなどをリンクに付ける[3])を配信ごとに付けておくと、この割り算の土台ができます。UTMを付け忘れた流入は参照元をたどれず、(direct)/(none) に落ちてしまうので、そこだけは先に整えておく価値があります。
配信ごとの内訳は、GA4でも見られます。レポートにセカンダリディメンションとして「キャンペーン」を足せば、配信別のセッションや購入数までは追えます。方向性はそこで分かります。ただ、配信ごとに「セッションあたりいくら売れたか(RPS)」や「客単価(AOV)」まで割り出すのは、ひと手間かかります。それを全チャネル横断で毎回並べ直すとなると、手作業だとかなり重い。考え方は単純でも、反復の手間がボトルネックになります。
RevenueScopeの解決策
RevenueScope は、チャネルを配信(キャンペーン)ごとに割って、セッション・売上・RPS・客単価(AOV)を1画面で返します。まとめた粒度で見つけた「気になるチャネル」を、その場で配信別に開いて、どの配信が売っているかを確かめられます。
最初に断っておくと、RevenueScope は GA4のSource Groupを置きかえるものではありません。参照元をきれいにまとめて把握する、大づかみの見方はGA4の得意分野です。RevenueScope が受け持つのは、その先――まとめた1行を配信別に割って、売上効率で並べるところです。把握(GA4)と、予算判断のための売上効率(RevenueScope)を、別のレイヤーとしてつなぎます。
見本ECのデータで、実際にどう見えるかを確かめます。平均RPSが214円の「Google広告」の1行を、配信別に開くとこうなります。
見本ECの「Google広告」を配信別に割ると(30日)
| 配信 | 売上(円) | RPS(円) |
|---|---|---|
| Google広告 全体 | 27,839 | 214 |
| pmax_all | 16,492 | 446 |
| shopping_generic | 11,347 | 227 |
| brand | 0 | 0 |
※サンプルデータのフィクションサイト(RevenueScopeデモ)の数値です。RPSはセッションあたり売上で、売上は当期30日のスナップショットです(前期比は出していません)。粗利やLTVは扱いません。
まとめた「Google広告」の214円は、中を開くと446円・227円・0円の混ざりものでした。P-MAX配信はまとめた平均の倍以上を売り、指名(brand)配信は43セッション集めて売上0円です。この2つが1つの214円になっていると、伸ばすべき配信も、止めるべき配信も、同じ数字に埋もれます。配信別に割れば、次の一手(P-MAXに寄せる/指名配信を見直す)が具体的に決められます。
RevenueScope は、どのチャネルにも紐づかなかった売上も、「Unattributed(未帰属)」という別の1行にして見せます。アトリビューションのモデル(最後のクリック/最初のクリックなど)を切り替えて、売上の帰属を比べることもできます。未帰属の売上をどう扱うかはどこにも紐づかない売上(Unattributed)にまとめました。
同じことは、AI経由の流入でも起きます。AIの回答からの流入も、参照元がまとめて分類されがちで、AI経由の売上は大づかみに丸められやすい。ここもチャネル別・配信別に割ると、売れているAI流入とそうでないAI流入が分かれます。
できないことも隠さず書いておくと、RevenueScope が返すのは、売上ベースの指標(売上・RPS・AOV・CVR=セッションあたりの購入率)とチャネル別・配信別の分解までです。割ったからといって、自動で売上が上がるわけではありません。UTMを付け忘れた流入は参照元をたどれず、取りこぼしもあります。それでも、まとめた1行を配信別に割って、どこに予算を足すかを売上効率で決めるところまでは、今日から進められます。
FAQ#
Q. Source Groupを設定すれば、配信ごとの売上まで分かりますか?
A. いいえ。Source Groupは、バラバラだった参照元をきれいにまとめて見るための項目で、役割は「把握」です。配信ごとの売上効率まで見るには、キャンペーン別に割って、1セッションあたりの売上(RPS)まで出す必要があります。そこはSource Groupの範囲の外にあります。
Q. まとめたチャネルのRPSが良ければ、中の配信も全部よい、と考えていいですか?
A. いいえ。まとめたRPSは平均です。中には売上ゼロの配信が混ざっていることがあります。見本ECでも、Google広告の平均214円の中に、RPS446円の配信と0円の配信が同居していました。中の配信別に割って確かめるのが安全です。
Q. 配信別の内訳は、GA4だけでも見られますか?
A. はい、方向性までは見られます。レポートにセカンダリディメンションとして「キャンペーン」を足せば、配信別のセッションや購入数は追えます。ただ、配信ごとにRPSやAOVまで割って、全チャネルを横断して毎回並べ直すのは、手作業だと重くなります。その並べ直しを1画面で返すのが、RevenueScope の受け持つところです。
まとめ#
GA4にSource Groupが加わり、バラバラだった参照元がきれいにまとまるようになりました。ただし、まとまった粒度は「把握」には便利でも、「どの配信に予算を足すか」の判断にはそのままでは足りません。まとめた1行のRPSは平均で、中には売っている配信も売上ゼロの配信も混ざります。見本ECでも、Google広告の平均214円は、開くと446円・227円・0円の混ざりものでした。配信の良し悪しは、セッション数ではなく、配信ごとの売上効率(RPS)で決める。まとめた参照元はGA4で把握し、予算判断は配信別の売上効率まで割ってから決める。この順番が、いちばん外しにくい見方です。
どの広告が売上を生んでいるか、一目でわかる
月5,000セッションまで、AIアナリストもずっと無料。クレジットカード不要。最短5分で導入。





