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平均掲載順位が急に下がった|新しいキーワードが増えたサイン

Google Search Consoleの平均掲載順位が急に下がった。ただし、既存のキーワードの順位は1つも下がっていないことがあります。平均掲載順位は、表示された1回ごとの最上位の順位を集めて平均した値なので、新しいキーワードが下位に表示され始めるだけで悪化します。見分ける手がかりは同じ期間の表示回数で、順位の線が下へ振れた週に表示回数が跳ねているなら、広がったのは守備範囲のほうです。増えた露出のどこに伸びしろがあるのか、来月の計画に載せる順番の決め方まで書きました。

平均掲載順位が急に下がった|新しいキーワードが増えたサイン

Google Search Consoleの平均掲載順位が、先月から急に下がっている。ただ、既存のキーワードの順位は1つも下がっていないことがあります。平均が悪化する理由は、順位の低下だけではありません。先に確かめるのは、同じ期間の表示回数のほうです。

この記事のまとめ#

  • 平均掲載順位は、表示された1回ごとの最上位の順位を集めて平均した値[1]
  • 既存のキーワードの順位が変わらなくても、新しいキーワードが下位で増えれば平均は悪化する
  • 平均の悪化幅と、クリックや売上の増減は別々に変わる
  • 見分ける手がかりは、順位の推移が下へ振れた週に表示回数が跳ねているかどうか
  • 露出が広がった側は、直す対象ではなく伸びしろを探す対象

1. 平均掲載順位は、キーワードごとの一番上の順位を集めた平均#

平均掲載順位は、表示された1回ごとに最上位の順位を取り、それを全部集めて平均した値です[1]。1,000回表示されたキーワードは、平均に1,000回ぶん入ります。

グラフが下向きに折れた日、次に開かれるのはアップデートの情報か、そのページの原稿のどちらかです。前者は原因を他に探し、後者はすぐ直しにかかります。どちらも、平均が悪化した理由を確かめる前の一手です。

とくに書き換えのほうは、悪化した月ほど逆効果になることがあります。増えたキーワードに向けて書かれていない原稿を、平均が下がったという理由だけで直す。それは、広がったばかりの守備範囲を自分で削る作業になります。

なぜそうなるのかは、この平均の作られ方に理由があります。Google Search Consoleのパフォーマンス レポートに載る値の定義はこうです。掲載順位値は、検索結果内のプロパティまたはページへのリンクに付与される最上位の掲載順位であり、そのプロパティが表示されるすべてのクエリでの平均です[1]。引用の中のクエリは、検索キーワードのことです。

公式の計算例もあります。あるキーワードで自社のページが2位、4位、6位に表示された場合、その掲載順位は最上位の2位として集計します[1]。もう1つのキーワードが3位なら、2つのキーワードの平均掲載順位は(2 + 3) ÷ 2で2.5位になります[1]。

(イメージ。掲載順位を10位ごとの5つの帯に区切り、それぞれに表示されたキーワードの本数を前月と当月で並べた図。上位3つの帯は前月と当月で同じ本数で、31位より下の2つの帯だけ当月が増えている)

大事なのは、平均の分母がページ数でも日数でもキーワードの本数でもないという点です。分母にあたるのは表示の側で、表示回数がそのまま重みになります。下位にしか出ないキーワードでも、表示回数が多ければその順位が重く効きます。表示回数そのものの意味は、インプレッションとはにまとめています。

だから、平均が下がったときに最初に開くのは順位の推移ではありません。同じ期間の表示回数です。

2. 順位は変わっていないのに平均が悪化する——新しいキーワードが混ざったとき#

既存のキーワードの順位が1つも変わっていなくても、新しいキーワードが下位で増えれば、平均掲載順位は悪化します。

架空店舗ミオの数字で確かめます。前月に表示されたキーワードは2つでした。1つは表示回数1,000回で5位、もう1つは表示回数1,000回で7位です。平均は(5 × 1,000 + 7 × 1,000) ÷ 2,000で、6.0位になります。

当月、この2つは順位も表示回数も同じままでした。そこへ新しいキーワードがまとまって増え、合計2,000回・平均30位で表示されました。全体の平均は(5 × 1,000 + 7 × 1,000 + 30 × 2,000) ÷ 4,000で、18.0位です。

もとの2つは1位も下げていません。それでも平均は6.0位から18.0位へ悪化しました。変わったのは点の位置ではなく、点の数のほうです。

平均がこう変わるのは、検索に限った話ではありません。平均は、母集団の出入りそのもので変わります。株式会社JADEも、母集団の個体数が減った場合にも平均値は上がり得ると指摘しています[2](掲載順位は数値が大きいほど悪い側なので、値が上がることは悪化を指します)。同じことが、母集団に加わった側でも起きます。

平均が悪化した理由が点の移動なのか点の追加なのかは、同じ期間の表示回数を重ねると分かれます。

(イメージ。週ごとの表示回数の推移12週分。第7週を境に表示回数が倍へ跳ね、同じ週に平均掲載順位が12位台から24位台へ下がる一方、クリックは前後とも週50回台のまま続いている)

順位の線が下へ振れた週に表示回数が跳ねているなら、増えたのはキーワードの数です。表示回数が横ばいのまま順位だけ落ちているなら、既存のキーワードが本当に落ちています。クリックの線も一緒に確かめます。露出が広がっただけなら、クリックは横ばいから微増で続きます。下位に表示されたキーワードは、ほとんどクリックされないからです。表示回数まで一緒に減っているなら、この記事が扱っている形ではありません。落ちた側の探し方は検索順位が落ちたコンテンツの見つけ方にまとめています。

この比べ方には前提が1つあります。直近の数日はまだ集計が終わっていないので、そこを含めると表示回数もクリックも低く出ます。どこで切るかは直近の数日を外して比べる理由で先に決めておいてください。

増えたキーワードそのものを見たい場合は、Google Search Consoleの検索キーワードの一覧を使います。当月と前月で開き、当月にしか出ていない行がないかを確かめる方向です。ただし一覧は、その期間に表示されたキーワードを出すだけです。前月に無かったものだけを取り出すには、2つの一覧を自分で突き合わせて差を作ることになります。そこまで作っても、その行がいくら売り上げたかは同じ画面にありません。増えた露出が価値のある露出かどうかは、最後まで決まらないままです。

3. 増えた露出を、放置していいのか?#

増えた露出は、直す対象ではありません。伸びしろを探す対象です。

平均が悪化したページを2つの軸で位置づけると、扱いが分かれます。横軸に平均掲載順位の変化、縦軸にクリックの変化を取ります。

(イメージ。横軸に平均掲載順位の変化、縦軸にクリックの変化を取り、12ページを配置した4象限図。右上を露出が広がったページ、右下を本当に失っているページとして区分している)

右上は、平均掲載順位が悪化していてクリックは増えているページです。守備範囲が広がった状態なので、直す対象ではありません。右下は、平均掲載順位が悪化してクリックも減っているページです。こちらは本当に失っています。落ちているページの探し方は検索順位が落ちたコンテンツの見つけ方にまとめています。左側は平均が改善している側で、クリックが減っていれば検索結果の見え方が変わった可能性が残ります。

右上のページで次に確かめるのは、増えたキーワードがどの順位帯にいるかです。1ページ目のすぐ下に固まっているなら、あと少しで上がる位置に露出が積み上がっている状態です。この帯からどれを選ぶかは検索順位あと一歩のキーワードで扱っています。

この仕分けを後ろに送れない理由は、来月のコンテンツ計画がこの結果を待っているからです。悪化したページを直す枠に入れるか、伸ばす枠に入れるか。ここが決まらないと、来月に手を入れる順番そのものが組めません。そして順番を決めるのに要るのは、平均掲載順位の変化だけではありません。そのページに着地した売上が、同じ行にそろっている必要があります。

RevenueScopeの解決策

掲載順位が単独で悪化しても、それだけでは失速に分類されません。RevenueScopeが失速の判定に使う主軸は、Google検索のクリックの実減です。掲載順位のほうは、伸びしろのあるキーワードを見つける側で主に使います。新しいキーワードが増えて平均が悪化し、クリックのほうは増えているページなら、直す対象のリストには載りません。

掲載順位はGoogle Search Consoleと同じ定義で受け取るので、表示回数の重みも同じように乗ります。だから判定の主軸を順位から外し、クリックの実減と着地売上に置いています。

コンテンツページごとに、表示回数・クリック・平均掲載順位・着地売上と、その分類を表示します。着地売上は、購入まで進んだ訪問について、その入口になったページへ寄せた金額です。bot と判定されたアクセスは、この数字に含めていません。

「先月と比べて、コンテンツページの掲載順位と着地売上はどう変わった?」とMCP経由でChatGPTなどのAIアシスタントに尋ねると、次の形で返ってきます。

架空店舗ミオのコンテンツページを RevenueScope にたずねると(イメージ)

ページ表示回数クリック平均掲載順位着地売上分類
くせ毛向けシャンプー4,000 → 9,000200 → 24012位 → 24位38万円伸びしろ
ヘアオイルの使い方6,000 → 6,200300 → 1809位 → 11位6万円失速
トリートメントの選び方3,000 → 3,100150 → 15015位 → 15位9万円安定
詰め替えパックの容量5,000 → 5,20090 → 9518位 → 17位4万円低クリック

※ 上の表は説明のために作った架空店舗ミオの一例(イメージ)で、数値は丸めています。CTAから開く見本ECが読んでいるのはサンプルデータ(日々更新)なので、同じ切り口でもページ名も金額も一致しません。

4行のうち、平均掲載順位がいちばん悪化しているのはくせ毛向けシャンプーです。ところが着地売上では、この行が4行の首位に立っています。表示回数は倍以上に増え、クリックも減っていません。分類が伸びしろになっているのは、そのためです。

失速と分類されたのはヘアオイルの使い方で、順位の下げ幅は2位分しかありません。それでもクリックは4割減っています。下げ幅の大きい順に見ていると、この行は下のほうに埋もれます。

今月の作業枠に入れるのはヘアオイルの使い方で、くせ毛向けシャンプーは伸ばす枠へ回します。平均掲載順位だけを見ていたときとは、扱いが入れ替わります。

FAQ#

よくある質問#

Q. 順位ツールでは下がっていないのに、Google Search Consoleの平均掲載順位だけが下がっています。どちらが正しいですか?

A. 測っている条件が違うだけで、どちらも正しい値です。順位ツールは決めたキーワードを決めた条件で測り、平均掲載順位は表示されたすべてのキーワードをまとめた値です[1]。違いの中身は順位ツールの数値と合わないときの読み方で扱っています。

Q. 新しいキーワードが増えたかどうかは、どこで確かめられますか?

A. Google Search Consoleの検索キーワードの一覧を、当月と前月で開いて見比べる方向になります。ただし一覧は期間ごとに出るので、前月に無かった行だけを取り出すには自分で差を作ることになります。そのうえ、その行がいくら売り上げたかは同じ画面にありません。

Q. 平均掲載順位が下がったページは、書き換えるべきですか?

A. クリックを確かめてからで間に合います。クリックが増えているなら、広がった守備範囲を削る書き換えになりかねません。手を入れる対象は、クリックが実際に減っているページのほうです。

Q. 平均掲載順位の悪化幅から、失ったクリック数を見積もれますか?

A. 見積もれません。平均は、表示されたキーワードの構成そのもので変わります[1]。悪化幅とクリックの増減は別々に変わるので、失った分はクリックの実数で確かめてください。

まとめ#

平均掲載順位が急に下がっても、既存のキーワードの順位が下がったとは限りません。平均は、表示された1回ごとの最上位の順位を集めた値です[1]。新しいキーワードが下位で増えれば、それだけで平均は悪化します。もとの順位は1つも変わっていないままです。

見分ける手がかりは、同じ期間の表示回数です。順位の線が下へ振れた週に表示回数が跳ねているなら、広がったのは守備範囲のほうです。クリックが横ばいから微増で続いているなら、失ってはいません。表示回数が横ばいのまま順位だけ落ちている場合が、本当の低下です。表示回数まで一緒に減っているなら、この記事が扱っている形ではありません。

来月の計画に載せる順番は、平均掲載順位の下げ幅では決まりません。クリックが実際に減った行と、着地売上が残っている行。この2つを同じ画面で確かめてから、直す枠と伸ばす枠に分けてください。

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