Googleの検索結果でAIが直接答えを返す「AIモード」が広がっています。ところがGA4(Googleアナリティクス4)を開いても、AI経由の増加は見当たりません。AIモードはGoogle検索の中の機能なので、そこから来た訪問は参照元がGoogleとして扱われ、多くはOrganic Search(自然検索)やDirectに分類され、AI専用の区分には出てこないからです。本記事では、AIモードの流入がGA4のどこに含まれるのかと、「AI枠の数字=AI全体」と読むと売上を取りこぼす理由を、専門用語を避けて整理します。
目次
この記事のまとめ#
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AIモードはGoogle検索の中のAI機能で、参照元はGoogleになる
AIモードの回答からサイトに来た訪問は、参照元がGoogleとして扱われるため、GA4では自然検索(Organic Search)に分類される
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だからAI専用の区分には出にくく、複数に分散される
参照元が引き継がれないときはDirectにも分類される。AIと見分けられる区分にまとまって表示されるとは限らない
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「AI枠が小さい=AIは効いていない」と読むと売上を取りこぼす
参照元でAIと分かる流入だけを見て判断すると、Google検索に紛れたAIモード由来の売上が丸ごと抜け落ちる
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次の一手は、AI経由を「訪問の数」でなく1訪問あたりの売上で見ること
見えている範囲のAI流入を売上(RPS)まで結びつけ、切り出せない部分は「まだ見えていない」と扱う
AIモードとは何か#
これまでの検索は、キーワードを入れるとページの一覧が並び、そこから自分でリンクを選んでいました。AIモードでは、Googleの検索画面でAIが質問に答えを返し、その回答の中に参考リンクが差し込まれます。利用者はまずAIの答えを読み、必要ならその中のリンクからWEBサイトへ訪問します。入口は同じGoogle検索でも、間にAIの回答が一枚はさまる形です。
この見え方の変化は、計測の話とも地続きです。2026年6月26日には、Google Search Console(サーチコンソール)で生成AIの見え方を扱うレポートが日本でも使えるようになりました。ただし、そこで主に分かるのは検索画面での表示回数(インプレッション)で、そのリンクが実際にどれだけクリックされ、いくら売上になったかまでは、そのレポートだけでは追えません。表示回数と売上の間にある死角は「GSCの生成AIレポートで売上が見えない理由」で詳しく扱っています。
「表示回数は分かった。では、クリックして来てくれた人はGA4のどこに出るのか」。ここが本記事の中心です。AIモードの訪問はAI専用の区分ではなく、自然検索やDirectに紛れて出てきます。
AIモードの流入はGA4のどこに出るか#
AIモードから来た訪問は、参照元がGoogleのため自然検索(Organic Search)に分類されます。参照元が引き継がれない分はDirectに分類され、AIと見分けられる専用の区分には出てきません。
まず前提を整理します。ChatGPTやPerplexityのように、参照元を見ればAIツールだと分かる流入は、GA4側でAIに関連した区分としてまとめられることがあります。この見方の注意点は「GA4のAI Assistant流入を見るときの死角」で扱いました。本記事で便宜的に「AI枠」と呼ぶのは、こうした参照元でAIと見分けられる流入をまとめた区分(GA4での正式なチャネル名は「AI Assistants」)のことです。
ところが、GoogleのAIモードは事情が違います。AIモードはGoogle検索という一つのサービスの中の機能なので、そこを経由してサイトに来た訪問は、参照元が google として渡ります。GA4は参照元がGoogleの流入を自然検索(Organic Search)に振り分けるため、AIモード由来の訪問も、見た目は普通のGoogle検索と区別がつかないまま自然検索に分類されます。チャネルがどう振り分けられるかの公式ルールは「GA4のチャネル分類を公式定義から読み解く」で整理しています。
ここは推測ではありません。GA4のヘルプは、オーガニック検索の定義に「Google の AI による概要と AI モードも含まれます」と明記しています[1]。逆にAIアシスタントのチャネルは、AIによる概要とAIモードを除外すると書かれています(この一行は英語版ヘルプにのみ掲載)[5]。AI枠に出ないことも、自然検索に入ることも、公式の定義そのものです。
さらに、参照元の情報がうまく引き継がれないと、振り分け先はDirectに変わります。AI関連の流入がDirectに紛れ込む仕組みそのものは「AI流入がDirectに紛れる理由」で詳しく扱っています。AIモードの場合も、参照元が欠けた訪問はDirectに分類されるため、自然検索とDirectの二つに分散されることになります。

読み切れないのは、自然検索とDirectの内訳です。参照元がどこまで渡るかはサイトの設定やブラウザの事情で変わり、公式にも記載がありません。AIモード由来の訪問のうち何割がDirectに分類されたかは、GA4のトラフィック獲得レポートからは切り分けられないと考えてください[2]。
AI枠が小さいという誤読#
GA4でAI枠に「先月は120訪問」と出ていたとします。この数字だけを見ると、「AI経由はまだ全体の数%だから、後回しでいい」と考えたくなります。ところが、その裏でGoogleのAIモードから来た人たちは、AI枠ではなく自然検索の中に混ざっています。見えている120訪問の外側に、数え切れていないAIモードの訪問が別にあるということです。
この取りこぼしが厄介なのは、AIモード経由で売れた分まで自然検索の売上に足し込まれ、「AI経由の売上」として立ち上がってこない点です。AI枠の数字を全体像だと思い込むと、AIの貢献を実際より小さく見積もり、投資の判断を誤ります。EC担当者にとっては、ここが盲点です。
しかもAIモード分は、参照元では切り出せません。GA4のAI Assistantsの行をどれだけ丁寧に読んでも、AIモード由来の売上はそこに現れないからです。

言い換えると、AIの効き目を「AI枠というラベルの大小」で判断するのが危ういということです。ラベルの大きさは、分類ルールの都合で決まります。
2026年7月、AIモードで何が変わったか#
2026年7月16日、GoogleはAIモードから外部アプリを直接呼び出せる連携(Connected Apps)を発表しました[3]。Instacartで買い物かごに材料を入れる、Canvaにテンプレート案を出させる、YouTube Musicにプレイリストを保存する。こうした用事が、検索画面を離れないまま片づきます。提供は米国から順次で、日本での提供時期は公式に書かれていません。
その5日後の7月21日には、応答の速いGemini 3.5 Flash-LiteをGoogle検索へ展開中だと公式が発表しました[4]。回答が速く軽くなるほど、AIモードは日常的に使われます。
向かう先は、「調べる場所」から「用事が済む場所」へ。外へ出るクリックは選ばれた一部になり、しかも出たクリックはGA4で自然検索に混ざります。表示回数の側でも同じ縮み方が起きていて、そちらは「AIモードの表示回数はなぜ想定より少ないのか」で扱っています。

だから、流入の「数」でAIの効き目を判定する運用は成り立たなくなります。日本でアプリ連携が動き出す前に、AI経由を1訪問あたりの売上で見る形へ寄せておくほうが安全です。
RevenueScopeの解決策
RevenueScope は、参照元でAIと分かるエンジンごとの流入を、売上・RPS付きの独立した行として表示します。ここに出る数字は「下限」です。参照元を残さないGoogleのAIモード分を足せば、実際はさらに大きい。
RevenueScope は、AI流入を一つのまとまりに埋もれさせず、ChatGPT・Claude・Perplexity・Gemini・Copilotといったエンジンごとに分けて、それぞれの訪問数・売上・RPS(1訪問あたりの売上)を算出します。参照元とアクセスの特徴から人間の訪問とbot(自動アクセス)を見分け、botを除いたクリーンな数字で表示します。AIエンジン別に売上を見る意味は「AIエンジン別の流入と売上を分けて見る」でも掘り下げています。
例えば、AIエンジン別の流入と売上は次のように表示されます(数値は一事例・イメージ)。
| AIエンジン | 訪問 | 売上 | RPS |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 95 | ¥15,945 | ¥167 |
| Perplexity | 64 | ¥11,510 | ¥179 |
| Gemini | 33 | ¥33,188 | ¥1,005 |
| Claude | 10 | ¥12,088 | ¥1,208 |
| Copilot | 12 | ¥9,424 | ¥785 |
訪問数だけを見れば小さな流入でも、RPSで見るとGeminiやClaudeのように1訪問あたりの売上が飛び抜けて高いことがあります。訪問の量でなく売上効率で見るからこそ、こうした差に気づけるのです。
この表で示すのは、参照元を見ればAIツールと分かる流入です。GoogleのAIモードは参照元が google として渡るため、GA4と同じく自然検索側に分類され、このAIエンジン別の行には現れません。エンジン別の数字にAIモード分は含まれません。そう踏まえて読めば、AIの貢献を過小に見積もらずに済みます。
RevenueScope は、GA4の標準レポートでは構造的に出しにくい「AIエンジン別の流入 × 売上」を、botを除いたクリーンな値で1画面に表示します。エンジンが増えても、月が変わっても、同じ形で出ます。単一ラベルの大小でなく、売上で判断するための土台です。
FAQ#
Q1. AIモードから来た人は、GA4のどのチャネルに出ますか?#
参照元がGoogleとして渡るため、自然検索(Organic Search)に分類されます。GA4の公式ヘルプも、オーガニック検索の定義にAIモードを含めています。参照元でAIと見分けられる専用の区分には出てきません。ただし参照元の情報が引き継がれなかった分はDirectに分類され、その割合はサイトの設定やブラウザの事情で変わります。
Q2. RevenueScopeなら、AIモードの流入を完全に切り出せますか?#
ChatGPTやPerplexityのように参照元でAIと分かる流入は、エンジンごとに売上・RPS付きの独立した行で表示します。GoogleのAIモードは参照元が google として渡るため、GA4と同じく自然検索側に分類され、この行には現れません。そこで RevenueScope は、参照元で見えるAIの数字を「下限」として確定させます。見える範囲を売上に結びつけ、AIモード分はその外側にあると織り込んで判断する。これがAI流入を売上で追う実務のやり方です。
Q3. AI枠がまだ小さいうちは、無視していいですか?#
おすすめしません。参照元で見えているAI枠が小さくても、その外側の自然検索にAIモード由来の訪問と売上が紛れている可能性があります。単一ラベルの大小で「効いていない」と決めず、見えている範囲のAI流入を売上(RPS)まで結びつけて見る習慣をつけておくと、AI流入が育ったときに判断を誤りません。
まとめ#
AIモードはGoogle検索の中のAI機能なので、そこから来た訪問は参照元がGoogleとなり、GA4では自然検索(Organic Search)に分類されます。参照元が欠けた分はDirectに分類されます。AI専用の区分には出ないまま、AIモードは用事の済む場所へ寄っていきます。
次の一手は、AI経由の評価軸を「訪問の数」から1訪問あたりの売上(RPS)へ入れ替えることです。見えている範囲のAI流入を売上まで結びつけ、AIモード分はその外側にあると織り込む。この順で見れば、AI枠の大小に判断を振り回されずに済みます。
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参考文献#
- [1] Google アナリティクス ヘルプ 「[GA4] デフォルトチャネルグループ」 2026年
- [2] Google アナリティクス ヘルプ 「[GA4] トラフィック獲得レポート」 2026年
- [3] Google 「Connect more of your apps to Search」 2026年
- [4] Google 「Introducing Gemini 3.6 Flash, 3.5 Flash-Lite, and 3.5 Flash Cyber」 2026年
- [5] Google アナリティクス ヘルプ 英語版 「[GA4] Default channel group」 2026年






