·SEO / スパムアップデート / 検索順位 / コンテンツSEO / 着地売上

Googleのスパム対策で順位が落ちたら|売上で直す順を決める

Googleのスパム対策(スパムアップデート)で順位が落ちると、反射的にサイト全体を作り直す大手術に走りがちです。ですが全ページを一律に直すと工数が尽き、かえって評価を下げることもあります。落ちたページのうち、まずどこから直すか?その順番は、クリックの多い順ではなく売上を大きく失った順で決めます。クリック順と売上インパクト順が食い違う理由と、限られた工数を売上の乗ったページへ寄せる考え方を、専門用語を避けてやさしく整理します。

Googleのスパム対策で順位が落ちたら|売上で直す順を決める

Googleのスパム対策(スパムに関するポリシーの更新、いわゆるスパムアップデート)で検索順位が落ちると、多くの人が反射的に「サイト全体を作り直す」大改修に着手しがちです。しかし、原因の当たりもつかないまま全ページを一律に直すと、限られた工数が先に尽きます。それどころか、無差別な大改修はかえって評価を下げてしまうこともあります。落ちた後にまず必要なのは、全面改修でも、ただ待つことでもなく、「落ちたページのうち、どこから先に直すか」という優先順位です。

どのページが落ちたのかを見つける手順は、検索順位が落ちたコンテンツの見つけ方で別に整理しています。この記事はその先——落ちたページが分かったあと、直す順番をどう決めるかに絞ります。結論を先に言うと、順番はクリックの多い順ではなく、売上を大きく失った順で決めます。なぜクリック順と売上インパクト順が食い違うのか、そして限られた工数を売上の乗ったページへ寄せる考え方を、順に追っていきます。

この記事のまとめ#

  • Googleのスパム対策で順位が落ちても、自然には戻りません。Googleは回復に数か月かかり、次のアップデートでの再評価を待つ場合があると案内しています。即効の手はなく、だからこそ限られた工数をどこに投じるかが効いてきます。
  • 落ちたページを全部一律に直すべきではありません。失った売上は一部のページに偏っているので、まず売上を大きく失ったページから直すと、同じ工数でも取り戻せる売上が変わります。全部は戻らない前提で、売上の乗ったページに工数を寄せるのが割り切りです。
  • 直す順番は、クリックの多い順ではなく売上を失った順です。Google Search Consoleが出すのはクリックや表示回数までで、そのページが売上をいくら失ったかはわかりません。クリックが少なくても単価の高いページが、売上では一番影響度が高いことがあります。

1. 6月のスパム対策で何が起きたか#

まず現在地を、事実だけで確かめます。2026年6月のスパムに関するポリシーの更新は、Google検索ステータス ダッシュボードの記録では6月下旬(24〜26日ごろ)に反映が完了しています。本記事の時点(7月15日)で、そこからおよそ3週間が経ちました。順位の再評価は反映後もしばらく続き、落ち着くまでに時間差があります。

6月のスパム対策の事実を並べたカードのイメージ。反映完了は6月24〜26日ごろ、本記事時点で完了から約3週間が経過、順位の再評価は反映後も続く、Googleは回復に数か月かかり次のアップデートでの再評価を待つ場合があると案内、順位は自動では戻らず違反の是正が前提、という5つの公表事実を示す

ここで、切り分けたい点が2つあります。1つは、回復の時間軸です。Googleは、更新で下がった評価が戻るには数か月かかることがあり、次のコア/スパムアップデートでの再評価を待つ場合があると明言しています。つまり、今日直しても明日戻る類の話ではありません。即効を約束するような方法には、まず身構えるべきです。

もう1つは、「なぜ落ちたか」の診断は道具に任せられない、という線引きです。スパムポリシーのどの項目に触れたのか、どのページのどんな作り方が問題だったのか——その違反の特定と是正は、ガイドラインと自分のサイトを突き合わせる手作業になります。後で紹介するRevenueScopeも、順位が落ちたことで売上をいくら失ったかは示せますが、なぜ落ちたかまでは診断しません。原因の特定は手作業、直す順番はデータで、と役割を分けて考えると、パニックにならずに済みます。回復に時間がかかるからこそ、その数か月を「効くページ」に使いたいわけです。

2. 「全ページ一律に直す」が回らない理由#

落ちた後にいちばん着手しがちなのが、サイト全体の作り直しです。上司や経営者から「毎月リブランドすればいい」式の指示が飛んでくることもあります。ですが全ページを同じ熱量で直そうとすると、記事数のぶんだけ工数が要り、肝心のページに手が回る前に力尽きます。しかもGoogleは大がかりな無差別改修を推奨しておらず、闇雲な作り直しはかえって評価を揺らしかねません。

理由はもう1つ、もっと現実的なところにあります。順位下落で失った売上は、落ちたページに均等に散らばってはいません。ごく一部のページに偏っています。購入意欲の高い検索で入ってくる、単価の高い商品につながるページが1〜2本落ちただけで、失った売上の大半がそこに集中する——という形です。残りの多くのページは、順位が下がっても事業へのダメージは小さかったりします。

落ちたページ別に失った売上を大きい順に並べた横棒グラフのイメージ。先頭の1〜2ページに失った売上が偏り、残りのページのバーは短い。損失が一部ページに集中していることを表す

上の図は、落ちたページごとに失った売上を大きい順に並べたイメージです。先頭の数ページにバーが偏り、残りは短い。この「偏り」こそ、全ページ一律をやめて優先順位をつける根拠です。工数が有限で、失った売上が偏っているなら、答えは1つ——売上を大きく失ったページから直す、です。

ここで割り切りが要ります。落ちたページが全部もとの順位に戻るとは限りません。Googleの再評価待ちである以上、戻らないページもあります。だからこそ、戻す価値のあるページ——つまり売上を稼いでいたページ——に工数を寄せます。逆に、もともと売上に貢献していなかった古い低品質ページは、この機会に手を入れて磨くより、整理してしまうほうが健全なこともあります。その見極めは古いコンテンツを削除していい3つの条件で扱っています。全部を整理しようとしないことが、限られた工数を守る第一歩です。

3. 売上を失った順に並べ替える#

では、売上を大きく失った順とは具体的にどう並べるのか?ここで多くの人がつまずきます。落ちた瞬間に開くのはGoogle Search Consoleですが、そこに出るのはクリック数・表示回数・掲載順位までで、「この下落が売上をいくら奪ったか」は出てきません。だから手近な代わりとして、クリックが大きく減った順に上から直したくなります。これが、無料で完結するいちばん自然な手ですが、落とし穴でもあります。

なぜなら、クリックの多い順と、売上を失った順は一致しないからです。クリックはたくさん集めるのに単価の安い商品にしかつながらないページと、クリックは少なくても高単価の商品に直結するページ——このとき、クリックを一番失ったページが、売上ではさほど痛んでいない、ということが普通に起きます。クリック順に上から直すと、売上をいちばん失ったページが後回しになり、取り戻しの効率が落ちます。

左が失ったクリックのシェア順、右が失った売上のシェア順で、同じページの並び順が左右で入れ替わるスロープ図のイメージ。クリックで最上位のページが売上では下位へ、クリックで下位のページが売上で最上位へ移動し、クリック順では優先順位を測れないことを表す

上の図は、失ったクリックで見た並び順(左)と、失った売上で見た並び順(右)を線で結んだイメージです。線が大きく交差します。クリックで最上位だったページが、売上では下のほうへ。クリックでは目立たなかった高単価ページが、売上では最上位へ。この入れ替わりこそ、クリック順では優先順位を測れないという核心です。

つまり必要なのは、落ちたページを「失った売上」で並べ替えることです。ところがGoogle Search Consoleは構造的にクリックまでしか表示しないので、売上を突き合わせるには、ページごとの購入データを手作業で紐づける集計が要ります。数十ページ分を毎回やり直すのは、考え方は簡単でも運用が重い。どの記事を先にリライトするかという近い問いはリライトの優先順位を売上で決めるでも扱っていますが、スパム対策後の復旧でも、効いてくる軸は同じ「売上を失った順」です。

RevenueScopeの解決策

順位下落の復旧でぶつかるのは、結局いつも同じ壁です。落ちたページは見つかっても、そのどれが売上を大きく失ったのかが、クリックしか表示しないGoogle Search Consoleの画面ではわかりません。売上を突き合わせる集計を、毎回手作業でやり直すことになります。

RevenueScope は、この手作業を解決します。ページを入口にして生まれた着地売上(そのページから入って最終的に買われた金額)と、クリックの前月比の動きを重ね、落ちたページを売上インパクトの大きい順に並べ替えることが可能です。下は化粧品ECを想定したデモデータでの並べ替えの例です。

落ちたページクリック(前月比)着地売上(円)クリックで見た順売上で見た順
敏感肌の日焼け止め比較−180214,0003位1位
美容液を使う順番−26096,0002位2位
化粧水の選び方(初心者向け)−42068,0001位3位
クレンジングの基本−9012,0004位4位

この表の読みどころは、クリックを一番失った「化粧水の選び方」が、売上では3番目でしかないことです。逆に、クリックの減りは3番目だった「敏感肌の日焼け止め比較」が、失った着地売上では最上位。クリック順に上から直していたら、この高単価ページが後回しになっていたはずです。売上で並べ替えて初めて、最初に守るべきページが決まります。

スパムポリシーの違反の特定と是正は、ガイドラインと突き合わせる手作業のまま残ります。RevenueScope が担うのは、その手作業をどのページから始めれば取り戻す売上が最大になるか、という優先順位づけの判断材料を提供することです。回復に数か月かかるとしても、その数か月を売上の大きいページに使えます。限られた工数を売上の乗ったページへ寄せる発想は、どこに利益が乗るかで価格を決める考え方とも地続きです(参考:ECの価格設定を売上で見直す)。実際の並べ替え画面はデモ画面で確認できます。

FAQ#

よくある質問#

Q. スパム対策で落ちた順位は、直せばすぐ戻りますか?

A. すぐには戻りません。Googleは、更新で下がった評価の回復には数か月かかることがあり、次のアップデートでの再評価を待つ場合があると案内しています。即効の手はないので、その数か月を、売上を大きく失ったページの是正に使うのが現実的です。焦って全ページを一度に直すより、効くページから順に手を入れてください。

Q. Google Search Consoleでクリックの減った順に直せば十分ではないですか?

A. クリック順は、売上を失った順とは食い違います。クリックを一番失ったページが、売上ではさほど痛んでいないことは普通に起きます。Google Search Consoleはクリックや表示回数までしか出さず、そのページが売上をいくら失ったかは示しません。売上で並べ替えて初めて、最初に守るべき高単価ページが見えてきます。

Q. なぜ順位が落ちたのか、ツールで分かりますか?

A. 原因の診断は道具に任せられません。スパムポリシーのどの項目に触れたかの特定と是正は、ガイドラインと自分のサイトを突き合わせる手作業です。ツールが助けられるのは、その手作業をどのページから始めれば取り戻す売上が最大になるか、という順番づけのほうです。原因は手作業、順番はデータで、と分けて考えてください。

まとめ#

Googleのスパム対策で順位が落ちても、自動では戻りません。回復には数か月かかり、次の再評価を待つこともある——この時間軸を受け入れたうえで、限られた工数をどこに投じるかが復旧の分かれ目になります。反射的な全面改修は、工数を先に食い潰し、かえって評価を揺らしかねません。

失った売上は一部のページに偏っています。だから直す順番は、クリックの多い順ではなく、売上を大きく失った順です。Google Search Consoleはクリックまでしか表示しないので、クリックが少なくても単価の高いページが売上では一番インパクトがある、という入れ替わりを見落とします。全部は戻らない前提で、売上を稼ぐページから直す。原因の特定は手作業、直す順番はデータで。まずは落ちたページを1本、クリックではなく「そのページが失った売上」で見直すところから始めてみてください。守るべきページが、勘ではなく根拠のある順番で決まります。

どの広告が売上を生んでいるか、一目でわかる

月5,000セッションまで、AIアナリストもずっと無料。クレジットカード不要。最短5分で導入。

あなたのサイト(例: yourshop.com) を分析する準備ができました

クレジットカード不要·最短5分で計測開始

参考文献#

関連記事