ChatGPTやGeminiに「このジャンルのおすすめは?」と聞いたとき、自社の名前はどれだけ出てくるのでしょうか。気になって、AIに直接「うちのサイトは出てる?」と聞いてみた方もいるかもしれません。けれど、素のAIに聞いても、自社が今どれだけ出ているかという現状までは分かりません。近ごろの研究では、100を超えるブランドを横断して調べると、AIの答えへの登場率に大きな三層差があることが報告されています。ただし、それはあくまで横断調査の平均で、自社1個が今どこにいるかは別の話です。本記事では、AI検索での「見え方」とは何か、研究が示す三層差、どこに出ると引用されやすいか、そして自社の露出をどう測ればいいのかを、順番に整理します。
まとめ解説動画
この記事のまとめ#
- AI検索での「見え方」とは、ChatGPTやGeminiの答えに自社の名前がどれだけ出てくるか、ということです
- 素のAIに「うちは出てる?」と聞いても、聞くたびに答えが変わるため、自社の今の現状までは分かりません
- 近ごろの研究では、100を超えるブランドを横断すると登場率に大きな三層差がある、と報告されています。ただしそれは横断調査の平均で、自社1個が今どこかは別問題です
- だからこそ、自社の現在地は「測れる状態」にしておくことが効いてきます。出ている量は、エンジン横断・経時で測れます
1. AI検索での「見え方」とは#
結論から言うと、AI検索での「見え方」とは、ChatGPTやGeminiに「おすすめは?」と聞いたとき、その答えの中に自社の名前がどれだけ出てくるか、ということです。
少し前まで、検索といえばGoogleの検索結果に何位で出るか、でした。いまは、AIに直接たずねて、AIがいくつかのサイトや店を名指しで挙げる、という場面が増えています。そのとき自社の名前が答えに含まれているかどうか。これが、AI検索での「見え方」、つまり露出です。順位というより、「答えに登場できているか」という見方に近いものです。
気になった人が、まずやってみることがあります。ChatGPTに「このジャンルのおすすめは?」と自分で聞いて、自社の名前が出るか確かめる方法です。当たりをつけるには役立ちます。ただ、これだけで自社の現状をつかんだ気になるのは危ない。AIの答えは聞くたびに少しずつ変わるので、1回出たから「出ている」、1回出なかったから「出ていない」とは言い切れないからです。1回の目視は、あくまで最初の手応えの確認にとどまります。本当に知りたい「どれだけ出ているか」は、もう少し続けて見ないと分かりません。
2. 研究が示す、登場率の三層差#
結論から言うと、近ごろの研究では、ブランドの規模によってAIの答えへの登場率に大きな差がある、と報告されています。ただし、それは横断調査の平均であって、自社1個の今の話ではありません。
この話のもとになったのが、『AI検索エンジンを横断したブランド可視性の測定』(原題 "Generative Engine Optimization at Scale: Measuring Brand Visibility Across AI Search Engines")という研究です。100を超えるブランドについて、AIへの問いかけを10万回以上重ね、それぞれがAIの答えにどれだけ登場したかを測りました[1]。
その結果、登場率はブランドの地位でおおきく三層に分かれた、と報告されています。だれもが知るグローバル大手は約73%の答えに登場した一方、中堅ブランドは約44%、小規模・ニッチなブランドは約11%にとどまった、という数字です。下の図は、その三層差をイメージで表したものです。

ここで、はっきり断っておきます。この研究はまだ査読前のものなので、「研究で証明された普遍の法則」と受け取らず、こういう傾向が報告されている、という参考にとどめてください。また、調べた対象は100を超えるブランドの横断であって、特定の1社の話ではありません。三層差はあくまで全体をならした平均です。自社が今この三層のどこにいるかは、平均からは分かりません。横断で「小規模は平均11%」だとしても、自社がたまたま得意なジャンルでよく登場していることも、逆に平均より出ていないこともあります。だから、平均を自社の現状と思い込まず、自社のデータで確かめるのが正確です。
3. どこに出ると引用されやすいか#
結論から言うと、同じ研究では、AIが引用元として多く使うのは企業の公式サイトと、いわゆる「best-ofまとめ記事」だと報告されています。出る場所を増やす手がかりになります。
AIは答えを組み立てるとき、世の中のすべてのページを等しく引いてくるわけではありません。引きやすいページの種類があります。研究によると、引用元の多くは企業の公式サイトで、それに「○○のおすすめ10選」のようなまとめ記事が続いた、とされています。動画やコミュニティ、百科事典系のページも引かれますが、公式サイトやまとめ記事ほどではない、という形です。

ここから読み取れる方向は、シンプルです。自社の公式サイトで、自社が何を扱い、どんな実績があるかをていねいに語ること。そして、自社のジャンルの「おすすめまとめ記事」に名前が載る機会を作ること。どちらも特別なことではなく、考え方そのものは難しくありません。なお、図の数値は相対的な目安(指数)で、もとは横断調査の話なので、自社のジャンルでそのまま同じ比率になるわけではありません。あくまで「どこに出ると引かれやすいか」の方向を示すものとして見てください。
4. 自社の露出を継続して測る#
結論から言うと、出る場所を増やしながら「効いているか」を確かめるには、自社の露出を1回ではなく、エンジン横断・経時で測れる状態にしておくことが効いてきます。
難しいのは、手を打つこと自体ではなく、その効きめを測り続けることのほうです。露出は一度で増えるものではなく、何か月もかけて少しずつ変わっていきます。しかも、増やしている途中で「これは効いているのか」が見えにくい。だからこそ、闇雲に手を動かす前に、自社が今どれだけ出ているかを測れる状態にしておくことが大事になります。
ただ、これを手作業でやろうとすると、すぐに壁にぶつかります。下の図は、露出を測る段階を3つに分けたものです。

1段目の「1回の目視」は、手でもできます。けれど、2段目の「全エンジン横断」——ChatGPTだけでなくGeminiなど複数を横断して、出る・出ないをそろえて見る段階になると、手作業では毎回くり返すのが重くなります。さらに3段目、「経時で続ける」——毎月・毎ページで見え方の変化を追う段階は、手作業では現実的ではありません。考え方は簡単でも、続けて測ることのほうが、構造的にずっと重いのです。
それに、露出は二択(出た・出ない)だけでは語れません。何回中何回出たか、どのジャンルの問いで出たか、そして出たあとに実際にクリックされて買われたか。文脈や経時まで含めて見ようとすると、目視ではどうしても足りなくなります。
RevenueScopeの解決策
ここまでで、出る場所を増やす方向は見えました。けれど、増やしながら「効いているか」を測ろうとすると、手作業では2段目・3段目の壁にぶつかります。全エンジンを横断して出る・出ないをそろえ、しかも経時で追い続けるのは、自分で1回試すことはできても、毎月・毎ページとなると構造的に骨が折れます。
RevenueScope は、その継続測定を肩代わりします。クリックして来たAI流入を、引用元のエンジン(ChatGPT・Claude・Perplexity・Geminiなど)別やページ別に分け、それぞれの流入数・訪問あたりの売上(RPS)・売上を、1つの画面でそろえて見比べられるようにします(表示はデモデータ)。「どのAIから、どれだけ来ているか」を横断でそろえ、しかも「来た人が買っているか」までつなげて確認できます。
| 引用元のエンジン | AI経由の流入 | 訪問あたり売上(RPS) | 売上 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 128 | ¥1,040 | ¥133,120 |
| Perplexity | 47 | ¥3,180 | ¥149,460 |
| Gemini | 39 | ¥760 | ¥29,640 |
この表の読みどころは、流入の数と訪問あたりの売上が、同じ順ではないことです。ChatGPTはいちばん多くのAI流入を集めていますが、訪問あたりの売上は控えめ。一方、Perplexityは流入こそ少ないものの、来た人がよく買うのでRPSが高く、売上では上回ります。露出(=どれだけ来ているか)だけを追っていたら、ChatGPT対策ばかりに力を入れて、実際に売上を生むPerplexity経由を後回しにしていたかもしれません。こうしてエンジン別に「出ている×買われている」を1画面でそろえると、出る場所を増やす努力を、どこに向けるべきかが数字で見えます。
ひとつ、はっきりさせておきます。RevenueScope が数えるのは、クリックして実際にサイトに来た流入とその売上だけです。AIの回答に名前が出ただけ(クリックなし)の露出そのものや、「ChatGPTにどれだけ言及されているか」という可視性の総量は測りません。また、粗利や在庫までは計算しません。RevenueScope が肩代わりするのは、クリックして来たAI流入を、bot を除いたうえでエンジン別・ページ別に分け、売上までそろえて継続的に見比べる材料を整えるところ。どこに出る場所を増やすかは、あなたが決めます。
FAQ#
よくある質問#
Q. ChatGPTに「うちは出てる?」と直接聞けば、それで分かりませんか?
A. 当たりをつけるには役立ちますが、それだけでは不十分です。AIの答えは聞くたびに変わるので、1回出ても「出ている」とは言い切れません。さらに、ChatGPT以外のエンジンでどうか、出たあとに実際に買われたか、までは分かりません。手応えの確認にとどめ、エンジン横断と経時はクリックして来た流入と売上で測るのが正確です。
Q. 研究の「小規模は11%」という数字は、自社にも当てはまりますか?
A. そのまま当てはめないほうが安全です。これは100を超えるブランドを横断した調査の平均で、しかも査読前の研究の報告値です。自社がたまたま得意なジャンルでよく登場していることも、逆に平均より出ていないこともあります。平均は全体の傾向をつかむ参考にとどめ、自社の現在地は自社のデータで測るのが正確です。
Q. 露出(出ている量)さえ増やせば、売上も増えますか?
A. つながることもありますが、必ずではありません。よく出ているのに売上が薄いこともあれば、出る量は控えめでも来た人がよく買うこともあります。露出(出ているか)と売上(買われているか)は別の層なので、分けて見るのが正確です。両方をそろえて見れば、力を入れる場所を数字で選べます。
まとめ#
AI検索での「見え方」とは、ChatGPTやGeminiの答えに自社の名前がどれだけ出てくるか、ということです。素のAIに「うちは出てる?」と聞いても、答えは聞くたびに変わるため、自社の現状までは分かりません。
近ごろの研究では、100を超えるブランドを横断すると登場率に大きな三層差がある、と報告されています。ただし、それは横断調査の平均であって、自社1個が今どこにいるかは別問題です。査読前の研究でもあり、平均を自社の現状と思い込まないのが大事です。
だからこそ、自社の露出は「測れる状態」にしておくことが効いてきます。1回の目視は手でもできますが、全エンジン横断と経時の継続測定は、手作業では構造的に重い。出ている量を、エンジン別・ページ別に、しかも売上までそろえて測れば、出る場所を増やす努力を、どこに向けるべきかを勘でなく判断できます。
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